相談・１４ ページ15
――
恋愛マスターの恋愛相談講座を受けて、私は早速行動を起こした。城田の好みを聞き出しつつ、スズの良さをアピールする。目的を再度、心の中で復唱し息を吐いた。いつも通りを意識しながら、それとなく衣装の打ち合わせをしている二人に声をかける。
「ねえ、スズと城田の好きなお菓子とかある？ 喫茶店のメニュー希望の集計取ってるから、二人にも聞きたいんだけど」
「私はクッキーとか好きかな……？ 城田くんの作るバタークッキー凄くおいしいよね」
「そう？ ありがとう！ シンプルに考えて今年もまたクッキーになりそうだな」
「スズが作るクッキーも美味しいよ。城田も今度食べてみたら？」
何となく分かっていたが、城田は凄く家庭的な男子らしい。一応これもメモしておこう。私はメモ帳にメニュー希望集計を書き込み、別の紙に城田の特徴を書いておいた。……探偵の気分だ。
メモを取りながらさらっと言ってしまった言葉に対しても、あまり動揺は見せずにこう付け加えておく。
「まあ、私が食べたいだけなんだけどね。私も好きなんだ。クッキー。」
「コウがクッキー好きってなんか意外だな！」
「コウちゃん、また作ってくるね。あっ……もちろん城田くんにも！」
「じゃあ俺も作ってくるよ！」
あれ。なんかよく分かんないけど、雰囲気的にはほんわかしていていい感じというやつなんじゃないだろうか。スズも城田も楽しそうに笑ってるから。城田はシンプルな物が好き……と。
案外私とも気が合いそうだ。私もあまりごちゃごちゃしていて、まどろっこしい物は好きじゃない。
「あ。今度、衣装係で買い出し行こうってなったんだけど。コウはどうするんだ？」
「買い出し？」
そう言えば、来週中には必要な物は班で揃えるように言われてたはずだ。でも、来週か……。確か先約が入ってるし、バイトも重なってるからな。申し訳ないけど……。
「ごめん。私来週は用事あるんだ。だから、スズと城田の二人で行ってきてよ。」
「二人……」
「えっと、それでもいいかな鈴原さん」
「わ、私は全然っ大丈夫！ 気にしないで！」
「二人共顔赤いよ。」
「「赤くないから！ 大丈夫だから！」」
「そう。」
この時期に熱かと思えば、二人揃って違うと言い返されたので、特に気にも止めなかったのだが。後にヒューにこの出来事を、端折りながら話すと「初いのう……」と頷かれた。そしてなぜか実践的に私と鉄も出かけることとなった。なぜだ。
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ななえ - 面白かったです！！このかんじ大好きですぅ！！そしてヒューがかわいい！！原作とちがった面白さがあっていい！！ (2015年12月26日 7時) (
レス) id: 42f6409a50 (このIDを非表示/違反報告)
怠惰 - 鉄が割と好き何ですがなかなか鉄がメインの小説がなくて…｡この作品は夢主ちゃんもいいですし鉄が何よりかっこよくていいと思います!!更新頑張って下さい!! (2015年8月8日 14時) (レス) id: bc679fe01c (このIDを非表示/違反報告)
Haltsu(プロフ) - 鉄くんが割とメインな作品って珍しいなーと思いました！個人的に夢主ちゃんの性格ドストライクです(*ﾟ∀ﾟ*)これからも頑張ってください！！更新楽しみにしてます！ (2015年7月31日 18時) (レス) id: ebc51c24b4 (このIDを非表示/違反報告)
ねこのふくろう(プロフ) - とても面白い作品ですね！早速お気に入りに入れてしまいました♪更新楽しみにしてます！僕(女です)も最近SERVAMPで吊戯の作品を作り始めたのですが……お互いゆっくり更新頑張りましょうね☆〜馴れ馴れしくてすみません…ｱﾊﾊ (2015年5月18日 2時) (レス) id: 04b47cc298 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - とても面白かったです！あまり無理はせずに更新頑張って下さい、楽しみにして待ってます♪( ´▽｀) (2015年5月17日 11時) (レス) id: 7dd9b77a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山鳥口十 | 作成日時：2015年5月17日 11時
