その四一、 ページ42
「シャム、Aは居ないの？」
「お嬢ならベルキアとコンビニに行きましたが……」
椿は何気なく部屋の中を見回して、近くでお茶を淹れているシャムロックに尋ねた。すぐに帰ってきた言葉に、そういえばと先程ダッツ買ってくるねェ〜というべルキアについて行ったAを思い出した。
ふと思うときに、Aが傍に居ないと胸の中が痛くなる……痛い、というよりはどこか空虚で虚しい感覚。すぐに帰ってきますよという言葉を聞いて、椿は頷きながら返した。
「そうだね、」
シャムロックが置いた、ようかんを何気なく口に運ぶ。甘くて美味しいのだが、Aがここにいてこれを食べたら何というだろうと何となく、椿は考える。
いつもの様ににこにこと笑って首をかしげると、小さく優しい鈴の音が聞こえる。
Aがいなくなった時、あれほどまでに心が騒いだのはなぜか。
Aちゃんの事が好きなんだねえ、とヒガンに言われた時にすぐにそうだと答えられなかったのはなぜか。
家族として、主人として、当たり前だというのに、みんなも僕の家族だというのに。
Aといると、安心する。
どうしようもないくらい、そばに居てほしいと思う……
きっと、これはAが主人だからという理由だけじゃない。
ああそうか、僕は……――――
「――――……Aが好きなのか、」
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ななえ - 何度読んでもやっぱり面白い！！ この和やかな空気好きです！！ (2015年12月26日 23時) (
レス) id: 42f6409a50 (このIDを非表示/違反報告)
強欲 - 面白かったです！2部も頑張ってください！ (2015年3月28日 18時) (レス) id: ec67facd63 (このIDを非表示/違反報告)
臨歌(プロフ) - 一部完結おめでとうございます！とても面白かったです、二部も楽しみに待ってますね！ (2015年3月24日 16時) (レス) id: 71fa6fd779 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜(プロフ) - わぁぁぁ！！凄い面白いっ…！貴方の文才分けて下さ((( 続き楽しみにしてますっ！！更新頑張って下さい！！ (2015年3月22日 20時) (レス) id: 5321145ad2 (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - やばい。めっちゃ面白い。続き楽しみに待ってます！ (2015年3月20日 23時) (レス) id: b9c63c61f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山鳥口十 | 作成日時：2015年3月18日 14時
