そらくらげ【Dr.stone石神親子贔屓でオール】 (ページ7)

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chapter5 ページ7

＿＿＿＿妖術

それは不思議な技を見せる術や魔法のことをいう。

村に来た頃妖術使いと名乗っているクロムが自慢げにやべー妖術だろ！と炎色反応を見せてくれたことがあった。

いやどうみても妖術というか科学では？と思ったが科学と言う概念のない現代の人にとっては色が変わる炎は十分妖術など不思議な類の力だと思ってしまうのは無理がないことだと思うし、知識があるとないでは物の見方が変わってくるのは当たり前のことである。

＿＿＿＿よそ者の妖術が科学なら＿＿＿

科学を使えたからと言って"彼"である可能性は高いとは言えない。

もしかしたら違う人の可能性もある。

そんなこと分かってはいる。分かってはいるが走っている足を止めることはできなかった。

居住区と村の外を繋ぐ橋が見えたところで走っていた、足を緩めゆっくりと橋の反対側へと近づく。

遠くの方で金狼と銀狼の足元にしゃがみこんでいる人影が見えた。

どこかの漫画のスーパー宇宙人みたいで、毛先に掛けて緑がかっている銀色の特徴的な髪型は＿

｢＿＿＿＿｣

音にもならないような声で彼の名前を呼ぶ。

あぁやっぱり彼だった。科学大好きなマンな彼がこんな不思議事件に唆らないわけが無いのだ。

込み上げてきた涙を下唇をかみこぼれないようぎゅっととどめ彼の元へと足を進めた。