誰よりもあなたが (yt × ym) (ページ48)

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Yuto

俺を見つめるやまの瞳がゆらゆらと揺れる。

どうすればいいかなんて聞かれたって…そんなの俺は嫌だ。

やまのことは、誰でもない自分が幸せにしたいんだから。

でも…やまの幸せを決めるのは俺じゃない。

裕｢やまはどうしたいの？｣

涼｢うーん…正直よくわかんない。男に告られるの初めてだし。普通の恋人とは違うじゃん？俺、光くんの隣にいる自信ないんだ｣

なんだ…やまは光くんと付き合いたくないわけじゃないんだ。

ただ、自分に自信がないだけで。

それなら…背中を押してあげるしかない。

裕｢…大丈夫じゃない？光くん、優しいしさ。やまのこと大事にしてくれると思うよ｣

無理矢理作った笑顔でそう答えた。

涼｢そっか…そうだよね｣

優しく笑ったやまが、俺を見て微笑んだ。

涼｢ありがとう裕翔。裕翔なら、背中押してくれるって思ったんだ。相談して正解だった｣

裕｢そんな…俺は別に何も…｣

涼｢俺、光くんのとこ行ってくる。また仕事でね？｣

暗くてやまの顔がよく見えなかったせいなのか、俺がやまをちゃんと見ていなかったせいなのか。

俺はやまの流した涙に気付くことが出来なかった。