誰よりもあなたが (yt × ym) (ページ46)

今日:23 hit、昨日:18 hit、合計:67,703 hit

46 ページ46

Yuto

"あの場所に来てほしい"

やまからそう連絡があったのは、ついさっきのことだった。

やまにあの場所を教えてもらってから、まだ1度もそこには訪れていないのだけれど、まさかやまから呼び出されるなんて。

何かあったのだろうか…。

何となく嫌な予感もしたけど、"彼"からその話を聞いたのはついこの前のことだし、さすがにまだ"アレ"は伝えてないだろうと思い、頭に浮かんだものを消去した。

でも…もしそうだとしたら…。

車でその場所に着くと、ベンチにポツンと座っている小さな体。

ぼーっと東京の街並みを眺めている。

裕｢…やま？｣

涼｢あ、裕翔…｣

裕｢ごめんね、遅くなっちゃって。待ったでしょ？｣

涼｢ううん。急に呼び出した俺が悪いし｣

小さく笑って、また景色を眺めるやまの隣に、静かに腰を下ろした。

裕｢…何かあったの？｣

涼｢…うん。俺さ、裕翔にこの場所教えた時に言ったじゃん？来てもいいけど、悩みがあるなら俺に言えよ？って｣

裕｢うん。それで俺が、やまもちゃんと言うんだよ？って言った｣