誰よりもあなたが (yt × ym) (ページ26)

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Ryosuke

あれからもう4年の月日が流れた。

相変わらず俺は、裕翔が好きで。

最初に言った通り、歌声が好きだと言われただけで舞い上がり、別に俺のためにダンスの居残りをしてくれたわけじゃないのに期待して。

そしてついに、俺の大切な場所を教えてしまった。

あの場所は、本当に俺にとって特別な場所で。

ソロデビューが決まった時も、仕事を辞めたいと思った時も、ここに来て心を落ち着かせていた。

何で裕翔に教えたのかは、正直よく分からない。

でも多分、ここに来た時の大体悩みの種は裕翔だったからだと思う。

裕翔へのこの気持ちの悩みもあれば、裕翔との関係の悩みもあった。

"俺も来ようかなー"なんて、裕翔が言うもんだから、驚いた。

でも、それと同時に、この大切な場所を裕翔が気に入ってくれたことが嬉しかった。

誰にも教えないで…なんて、この大切な場所を他の人に知られたくないからっていう理由もあるけど、裕翔と2人だけの秘密が作りたかったっていう気持ちもある。

気付けば10年以上経っていた裕翔への片想い。

いつ伝えようか…なんてグズグズしてる俺に、これからまた、この場所に何度も来るような事件が起きることなんて、

浮かれた俺が知るはずもなかった。