20 ページ20
Ryosuke
それでも侑李にとって俺は兄貴で、俺にとっても侑李は可愛い弟。
侑李が小学生になって、俺が小6だった頃。
1度だけ侑李が、父と母に聞いたことがあった。
侑 "どうして涼介は一緒にご飯食べないの？どうして涼介と遊んじゃいけないの？僕、涼介ともお出かけしたい。涼介と遊びたい。何でお父さんとお母さんは涼介に意地悪するの…？"
子どもの純粋な疑問だったと思う。ただ、あいつらにとっては胸糞悪かったようで、侑李はあの時酷く怒られた。
あんなに可愛がられて育った侑李が、初めて両親に怒られた瞬間だった。
母 "あの子は家族じゃないの！あの子と関わったら、侑李まで頭悪い子になっちゃうのよ！それでもいいの！？"
…家族じゃない。あの時はっきり言われた。
侑李は大泣きしていて、母が侑李を部屋に連れて行ったのを見計らって父は俺を殴り飛ばした。
侑李に余計なことを吹き込むな。お前と侑李は何もかもが違う。関わるな。
既にその頃には心が死んでいた俺は、殴られても涙が出なかった。
でも、あの時は涙が止まらなかった。
殴られることなんかより、侑李の純粋な気持ちが嬉しかったこと、それなのに母に怒られてしまった侑李への申し訳ない気持ち、母への怒り、何も出来ない自分への不甲斐なさ。
侑李だけは、ちゃんと守りたかったのに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 443人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
saya(プロフ) - カピバラさん» カピバラ様、ありがとうございます涙 更新頑張りますね！ (2021年5月25日 23時) (
レス) id: 2931426edd (このIDを非表示/違反報告)
カピバラ - この作品面白いです！更新頑張ってください。待ってます！！ (2021年5月25日 18時) (レス) id: d9e096ab92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：saya | 作成日時：2021年1月21日 1時
