山田さんの病系日記。 (ページ2)

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侑李side

カーテンの隙間から差し込んでくる光が眩しくて
ゆっくりと瞼を開ければいつもとは少し違う場所で。

そして扉の向こうからは、

わちゃわちゃと聴き慣れた声が聞こえてくる。

あぁ、そうだ。今日は金曜日で。

__金曜日。

その日は少し僕達にとって特別で。

メンバーと過ごせる大切な日でもあって、
メンバーを守る為の大切な日でもあるんだ。

...まだいるかな。

そしてふと頭を過ったのは僕の大切な人の事。

もう時刻は午前６時を指し多忙な彼がいるかどうか。

でもやっぱり会いたい気持ちが大きくなって、

鬱陶しくまとわりついてくる髪を払って
僕は少し重たい身体を起こし下に向かった。

侑李「おはよ、」

そう言って扉を開ければいつもは返ってこないのに、

『おはよ～』

『おぉ、知念。おはよ。』

ってたくさんの挨拶が返ってくる。

侑李「ねぇ、涼介は？」

雄也「やまだ～...、あぁ、今日は６時くらいから撮影入ってたよ。」

侑李「...いないんだ。」

宏太「忙しいからな～。金曜日くらいもう少し落ち着けたら良いんだけど。」

侑李「大貴とかのスケジュールと入れ替えられたらね。」

大貴「おい、それはそれで語弊があるだろ！俺が暇みたいじゃんか(笑)」

光「あぁ、朝からうっさいなぁ、大ちゃんは。...ほら、皆朝ご飯。」

大貴「俺だけ！？」

伊野尾「当たり前でしょ～。...あぁ～...今日朝パンか～...。」

光「はぁ、お前の分だけ米にしてるよ。...ってかしてくれたよ。」

伊野尾「えっ、まじ。やった。」

光「山田がおにぎり作ってくれた。」

伊野尾「えぇ、嬉しい。あとでやまちゃんにお礼言わないと。」

裕翔「やま本当可愛い！やまが握ったおにぎりでしょ？...今度から俺も米が良いって言ってみよ～(笑)」

光「俺が作ってあげようか？」

裕翔「いやぁ...ヒカなら良い。」

光「何でだよ(笑)」

そして一気にどっと溢れ出す笑い。

いつもは彩りのない朝ご飯を１人とり
身嗜みを整えて仕事に向かうだけなのに。

メンバーがいるだけで、

日常がこんなにも輝きに満ち溢れるなんて。

侑李「...本当はこんな生活、ない方が良いんだと思うけどさ...。やっぱ楽しいよね。」

僕はそう呟いた。

すると、

皆の顔に再び笑顔を浮かんできて、

伊野尾「そーだな。」

宏太「楽しいよな、やっぱ。」

そう頷いて見せてくれたんだ。