不良の妹はやっぱり不良でして【坂田銀八】 (ページ10)

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１０話ページ10

「Aー！次は家庭科アル！！
一緒に行くアルヨ！」

『ん...あ、あぁ......』

「あら？どうしたの？？」

心配そうに話し掛けてくるお妙ちゃん、後ろでやっぱり心配そうにしているのは......

「柳生九兵衛だ、よろしく頼む」

考えていることが分かっているように自己紹介をしてくれた

『九ちゃんか、よろしくな』

お妙ちゃんに少し考え事をしていた、という言葉と一緒に礼を言って移動教室の為に自分の腰を上げた

『そういや今日家庭科何やるんだ？』

家庭科で移動、何となく嫌な予感がして、ぽつりと疑問を口にした

「......調理実習よ？」

答えてくれたのは隣に居るお妙ちゃん、その右で神楽ちゃんが、楽しみアル！なんて声を上げる

『俺、エプロンなんて持ってきてねーんだけど...』

てか普通２時間でやるもんなんじゃねーの？

「それなら僕が貸そう
東城が数着持っているはずだ」

「お呼びですか、若ァァァァ!!!!」

急に出てきた男は九ちゃんの言う東城だろう
苗字を出しただけで飛び出て来るという行動に驚愕した様子もなくさぞ当たり前の様に話を続ける

「ああ、東城エプロンを持っていないか」

「ええ、勿論！若に来てもらいたいものを沢山ご用意致しました！！」

大声を張り上げる男は目を開いてはいないものの何かをギラギラとさせている
正直怖い

「ならば１着Aくんに貸してやってくれ」

『...九ちゃんが着るんじゃねーの......？
な？東城？？』

「いえ！今のAさんならば似合うことでしょう！
喜んで御貸し致します！！」

『おい今の、ってどういうこった』

「いえ、何でもございません
では、こちらを」

『どうも......』

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