不良の妹はやっぱり不良でして【坂田銀八】 (ページ8)

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８話ページ8

赤くなった顔を銀八に向けないようにしながらロッカーまで歩き、タオルを取り出して制服を腕を、足を、髪を拭いていく

【銀八side】

イヤイヤイヤ、ヤバイって！
どんだけヤバイかって、もの凄く！！

何でアイツはあんなに色気あんの!!?

ピタリと張り付いてアレの形もソレの色も分かってしまう制服に
滴る事はないが水分を含んだ髪
足を拭く度に少し上がるスカート
少し下に向けて伏し目がちになった目
軽く開いた口

水分を拭き取っていくタオルですらきれいに見える
今初めて、タオルになりたい、なんて切に願った！

男は言わずもがな女生徒まで高杉の姿を見つめていた

拭き終わった(とはいっても軽く水分を拭いた程度だが)高杉は窓際の席を選び席が濡れないように体を拭いたタオルとは別のタオルを席にかけて座って窓の外を眺め始めた

授業を始めようにも、今俺の頭ン中は煩悩だらけで授業を始めたら要らん事を喋ってしまいそうで恐くて何も話せない

だから「授業も、もう終わりだし
高杉にテキトーに質問でもしてろー
こんな機会中々ねーぞー」なんて言って逃げた

どっかから「それでもアンタ教師か！」なんて声が聞こえたが無視しても良いだろう

俺は教卓に隠していたジャンプを取り出して一気に輪の中心になったソイツを見ていた

高杉の口が[死ね]の形に動いたのは気付いていない振りをした

ニヤニヤしたら後で痛い目に合うだろうから止めておこうと思っていたが口元は歪んでいたことだろう

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