不良の妹はやっぱり不良でして【坂田銀八】 (ページ4)

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４話ページ4

Aも無事に進級し
春特有の暖かい空気に包まれ微睡んでいると屋上のドアが乱暴に開いた

「おい高杉兄弟！
お前ら授業出ろ！！」

Aの眠りの邪魔をしたのは他でもない風紀委員の土方十四郎

不愉快そうに眉をひそめて、欠伸を噛み殺した

『......またかよ、暇だなーテメェらも
ついでに兄貴は今ここには居ねーよ』

横になっていた体を気だるげに起こして足を組んで３人を見つめる

『何回も行ってるだろ？
俺は気が向いたときにしか出ねぇ、って』

「早く気が向いて貰わねーと高杉、お前の兄貴も出てこねーンでさぁ」

『俺が出よーと出まいと多分アイツは来ねーよ』

「やってみなけりゃわかんねぇだろ？」

『分かるんだよ土方クン
何年一緒に居ると思ってんだ』

テンポの良い会話を繰り返すうちに段々と眠くなっていく、コイツらが来て２回目の欠伸を噛み殺した

「こいつの言うことにも一理ありやすぜ、土方クン」

「誰が土方クンだ」

青筋を立てながら反論する土方を無視して言葉を続ける

「こいつが来たところで高杉に何らかの影響があるとは思えやせん」

『だからねーよ、つってるだろ』
『俺の説得より兄貴から始めやがれ』

そこまで言うと他に何も言うことはない、とでも言うように背を向けて寝転んだ

数分も経つとそこからは規則正しい寝息が聞こえるようになった

土方は呆れたようにため息を吐き、沖田は興味がなさそうに空を見上げる、近藤は苦笑して兄の方へ説得しようと誘う

委員長の言葉を皮切りに３人は屋上を後にした

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