不良の妹はやっぱり不良でして【坂田銀八】 (ページ14)

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１４話ページ14

手に取った袋のシールには綺麗な字で【土方十四郎】と書かれていた

この名を出せば、どんな菓子をつくったのか、お分かりになるだろう

土方の代名詞と言っても過言では無いマヨネーズをふんだんに使ったカステラである

カステラの色が黄色いためどれほど使ったかは菓子を見るだけでは見当もつかないが、調理している間の土方の周りには数本の空の容器が散らばっていた

つまり、とてつもないカロリー爆弾である

「うまそーだな、誰がつくったんだ？」

『聞かねーで食った方が良いと思いますよ』

数切れに分かれているカステラを半分ずつにして、センセーに勧める

「......」センセーは一時無言になった後、これもまた「ﾏｽﾞｯ」と呟いた

その言葉を聞いてAも菓子を口に入れた
『マヨネーズの酸味と他の甘味が......』

『土方がマヨ好きってイメージは無かったな』

「アイツはスゲーぞー
飯にマヨネーズだけで食うからな、犬のエサを数分で作り出すからな」

『カロリー爆弾...
よく肥えねぇな』

「動きゃぁどんなに食っても大丈夫なんだよ、アイツは」

『マヨネーズ、ねぇ......
見た目は綺麗なのに、もったいねぇな』

「マヨが無かったらゼッテェうめーのに」

好評な訳がないだろう

置いておいた茶で皿に乗せたカステラを胃に流し込んだ