この命、果てるまで【鬼滅の刃】

弐拾陸ノ型 ページ27

貴女side



カナエに対してももこんな風にヘラヘラしていた


人間が命を削ってまで戦っているというのに、鬼はいつまでもお遊び気分


同じ鬼と言えど反吐が出る




『雪の呼吸 伍ノ型 風花垂雪(ふうかすいせつ)』


上弦の弐の元に最短距離で向かいつつ、周囲に風と氷を巻き起こす


「え〜今日は君と戦うつもりはなかったんだけどなぁ、、」




「血鬼術 蔓蓮華(つるれんげ)」



蔓の形状をした氷が四方八方から迫ってくる



空中戦で挑んできたな

体を唸らせて上手く躱していく



でも、このままでは上弦の弐に近づけない



「君、見た目よりずっと強いねぇ！
だって、気付いてるんでしょ？気付いてなかったら、今頃肺が凍ってるはずだもんねえ？
大体の柱はこの冷気を吸って戦闘不能になったのになあ。すごい！」


『それはどうも。それよりも子どもたちはどうした？』


冷気を吸わないように意識しながら問う



「子ども？俺は知らないよ？
でも、ここにいた鬼ならもう俺が殺したよ！
俺が来て早々血鬼術使ってきてさぁ、、俺は上弦の弐なのに…身の程知らずだよねぇ」


やれやれとため息をつく鬼


この鬼は人間の感情に似た感情をまだ持っているの？


まぁいいや、聞きたいことはそれだけだったし



『そう、それはお礼を言わなければいけないわね。その前に殺しちゃうけど』




『雪の呼吸 弐ノ型 冬薔薇(ふゆそうび)・誘(いざな)い』



広範囲を斬り込むことで、蔓の形をした氷を切り刻む



「わぁ！綺麗な薔薇がたくさん！
そしたら、こっちも綺麗な血鬼術で迎えないとね！」




「血鬼術 寒烈(かんれつ)の白姫(しらひめ)」


私の前に巫女が表れた



初めて見た技ね…何を仕掛けてくる、、？






瞬きをした瞬間、周囲のモノが光の速さで凍っていく



成程、その巫女の息に触れると凍結するのね


そんなんじゃ、私を連れてはいけないわよ…！



巫女が私の方を向いた瞬間、その場から飛び跳ねた

私が元居た場所は、あっという間に氷と化した



次はどんな血鬼術を出すかしら？


そう思って前を見ると、




『っ！いない!!』




上弦の弐の姿が何処にもない！


目の前の巫女に集中しすぎたんだ




後ろから僅かな殺気を感じ、勢いよく後ろを振り返ると



『あ、』



私の顔から5cmの距離に








もう1体の巫女がにっこりと微笑んでいた

弐拾漆ノ型→←弐拾伍ノ型

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す