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気を紛らわす為に開く本にいつもならすぐに時間が経つのに
今日は進みが遅い
頭の片隅で、夢の事が離れなくて
ダメだ
そう思い本を閉じ、受付周辺に置き私は図書室を出る
すると階段の方から「エミさん！」とロボロさんが手を振り迎えに来てくれたようだ
「テスト終わったなー、どやった？今回全学年共通テストやろ」
「確かそうでしたね…期末テストまで2ヶ月切りましたけど私はそっちの方が不安やわ…」
「エミさん頭ええやろ…嫌味ったらしいわー」
「そういえば、ロボロさん…Aさんに夢の話しました？」
「ん！？」
ロボロさんの顔は一瞬固まったが
ソンナワケナイヤロー！とこちらも嘘をつくのが下手なようで
生徒会室の扉を開けて
「彼女に心配されました、なんて言おうか迷ったんですけどね…つい嘘を」
と笑いながら席につくとロボロさんは「見抜かれたやろ？」と謎にドヤ顔で聞いてくる
仲のいい2人に少し嫉妬している自分が密かにいるのは誰にも言えない
誰もいない生徒会室
気が緩んだのか「夢と現実が分からないんです」と間抜けなセリフが口から溢れた
「え、エミさん…？」
「っ…いえ何でもないです、あはは気にしないでくださ「エミさん、思い出したん、ちゃうんか？」え？」
ロボロさんのセリフが、妙に心臓にくる
思い出した？何を……？
寝不足のせいなのか、視界が歪み思わずフラっと頭が揺れロボロさんが私を支えてくれて
心配そうに声を掛けてくれるが耳に入らない
私は何を？
忘れているのか、それとも
「エーミール……？どうした？」
「っ…」
「エミさん！…っだ、大先生、あの…ぺ、ペ神呼んで！！」
「ロボロ、何があった？」
「いや…」
聞こえる声は2つ
その声は自分と同僚の…
同僚？いや違う、ただの友達
彼らは友達だ、私の大切な人だ
そういえば、人間は声からその人物を忘れると聞いた事がある
声を忘れた次は、名前を忘れるのか？
その次は、顔か……？
私は、あの人の何を覚えている？
あの女性は、私にとって大切な人だったはずだ
あの笑顔が守りたいと、力が無い自分なりに守りたいって…
そうだ、Aちゃんは…どんな声だった？
夢の中で見た人は、どんな声だ？
何も思い出せない
何も…何も
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りん - 私、この話読んでるときときどき泣いてました。そして100話！凄いですね (2020年3月11日 9時) (
レス) id: 2cbf0b2098 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - はちまるさん» 返信ありがとうございます。解釈があってるのか確認できて良かったです。作品大変面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月24日 0時) (レス) id: d2182e9bad (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - 茜さん» コメントありがとうございます、そうです。変換されてないとの報告を受けまして今修正しました、読みにくくて申し訳ありません……これからもよろしくお願いします (2019年12月23日 23時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - ゆうさん» 私事ですが占ツク初心者でして自身のミスであれば直したいのですが、(友人)(美女)等の表記につきましては、携帯の方では通常に表示されていると思うのですが明日以降も続くようであれば問い合わせをしたいと思っておりますので申し訳ありませんが暫くお待ち下さい (2019年11月26日 0時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 色んな所で名前変換されてないのはバグでしょうか？ (2019年11月25日 23時) (レス) id: d5b9dc2666 (このIDを非表示/違反報告)
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