神 ページ4
「なぁA、随分グルッペンと仲良くなったんやない？」
『仲良く…？いやまぁ…その分の仕打ちがこの紅葉ですけど』
「確かになぁ……はい、口開けて」
しんぺい神の前で口を開ける
口内を見た彼は「ん、切れてはなさそうやな」と安心したように笑った
赤くなった頬に冷たい氷が当てられ、眉間にシワを寄せる
隣に座ったしんぺい神がお茶を差し出してきたので、それを受け取り口に含んだ
荒れていた心が落ち着きを取り戻し始めて、ゆっくりと目を瞑る
「…お母さんの病態はどうなん？」
『………元気だって…話では聞きますよ』
急に変な話を振られ少し間が空いたが、落ち着いていたおかげか言葉は返せた
しんぺい神は私の母の病態を知っている
大学でも私の母の病気は有名らしく、よく話題に出るようで
彼は私の母の事を知り、私に話し掛けるようになった。と言ってもおかしくは無い
ただ、彼は周りの大人とは違った
私を「可哀想」という目で見てこなかった
一人の生徒として、ちゃんと見てくれている気がして
だからこそ、甘えたくなってしまう
昔居た、父親を思い出すように
「そっか」
『でも、日に日に痩せて会う度に小さくなってる気はします』
「……最近病院行ってないんやろ」
『会わせてくれないんです、病院が…週一だったのが今や二週間に一回……電話さえ繋げて貰えない』
わかっていた
母の命はもう長くない
私がこんなくだらない日々を送る中で、母は毎日死ぬか死なないかの瀬戸際
わかってはいても、私に出来ることは無いくて
ここで不満を吐いても仕方がないと息をつく
ふわりとカーテンが風に揺れ、それと同時に人影が見えて思わず我に返り
その人影をじっと見つめてからそれに近づく
しんぺい神の方を向けば口元がニヤついていて、謎の話の振り方に今納得した
……成程、そういう流れだったのか
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yuumu(プロフ) - コメント失礼します。この作品を一気に読んでいたのですがこれは完結したのですか？私事ですけどあなた様の作品をいつもニヤニヤ しながら読ませていただいたので、完結していないのなら完結まで書いていただけませんか？長文失礼致しました。 (2021年12月20日 21時) (
レス) @page7 id: eefca90a08 (このIDを非表示/違反報告)
あおりんごアメ - めっちゃくちゃストーリー好きです!!!更新待ってます！ (2021年8月3日 17時) (レス) id: 698ac9606b (このIDを非表示/違反報告)
からめの - スキ。。 (2021年6月12日 14時) (レス) id: 1a7e9b3d65 (このIDを非表示/違反報告)
ライム - こんにちは。他の貴女様の作品でコメントした者です。やはり、ストーリーとか本当に好きです。大変という事を承知で言うのですがこれからも頑張って下さい。出来れば更新して欲しいなぁ〜なんてすみません。調子乗りました(?)まぁ、頑張って下さい!! (2021年1月27日 15時) (レス) id: 01ab6b60a3 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ - めっちゃ好きです（唐突な告白）更新楽しみにしてます (2020年10月5日 3時) (レス) id: 74dc775190 (このIDを非表示/違反報告)
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