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『卯月ー！帰ろ！』
「はいはい……って、あんた今日金曜日でしょ？」
『今日は帰るの、早く行こ！』
2月末の金曜日
今日はいつものお茶会はない
グルッペンの用事があるとかで、大人しく帰宅することになった
多分楓ちゃんへの返事だろう
今日の彼女は随分と綺麗だった、性格も容姿も
恋する乙女は強いんだなぁと思いながらも
それを横目で見る私がいて
気にはなるけど、口出しはできない
グルッペンの選ぶ道だ
楓ちゃんが、グルッペンを好きな気持ちがさらさらないなら……多分それに気づかないほどグルッペンは鈍感じゃない
綺麗に断るだろう
逆に本当に好きなら、2人は結ばれてもおかしくはない
それに、私が首を突っ込むことは出来ない
「……グルッペンさんはさ、Aの事大好きよね」
『何急に…』
「いやぁ？言いたくなっただけ」
『性格悪い』
卯月と下駄箱に向かって歩きながら、ぼんやり呟かれた言葉に思わず心が痛くなる
卯月は楽しそうに笑いながら、そう言えば〜と彼氏の話をし始めて
変わらない毎日に戻り始めていた
色んな生徒たちとすれ違い、いつもの様に下駄箱の中から靴を出そうと蓋を開けた
私の靴はきちんと2足揃えてあって
だが、私の手はそこで止まる
私の靴の上に1輪の白い花
「……っ！？」
『…花……？』
見覚えのない花
その花をつかもうと手を伸ばせば、卯月が先にそれを掴み私の顔を見た
色んな人の声が飛び交う中、卯月は泣きそうで
目の焦点が合わなくなり始めていて
彼女は空いた手で私の手首を掴み、廊下を走った
名前を呼ぶが卯月は止まらない
手は震え、目から涙が流れ
嫌だ、嫌だ……と何かを呟いていた
息を切らして着いたところは生徒会室
『っ、はぁ……っ何、走って…ちょっと、卯月！？』
私の声など聞こえないと、卯月は生徒会室の扉を開けた
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ﾏﾓﾙ - 小説タイトル｢414｣が抜けてますよー (2020年1月27日 10時) (
レス) id: b586f5dcc3 (このIDを非表示/違反報告)
ラテラル - 自分の靴の上にスノードロップがあったら普通に怖いですよね。読んでいたらこの花が出て来てビックリしました (2020年1月26日 22時) (レス) id: a6f89088d1 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮 - じっくりと読んできましたが最高です。泣ける場面もあって…終わってほしくない！と思ってしまいます笑応援しております。頑張ってください！ (2020年1月26日 20時) (レス) id: 3cde28d88e (このIDを非表示/違反報告)
キアラ(プロフ) - 続きが気になるぅぅ!もう毎日！楽しみにしてます！もう通知が来たらはっ！転生しました｡か？って思ってすぐ占いツクールに来てしまいます笑とても面白いのでラストスパート頑張って下さい！ (2020年1月26日 10時) (レス) id: 9f6d02a74a (このIDを非表示/違反報告)
ロア - 面白すぎて泣きそう色んな意味ですごいです！これからも楽しみにしてます！ (2020年1月20日 18時) (レス) id: 4d25c318a8 (このIDを非表示/違反報告)
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