母親と私3 ページ19
『お母さん』
「…A、良かった無事だったのね」
『死ぬかと思ったけどナイフ自体は小さかったから、まあ痛いけど』
母は私の顔を見るなり安心そうに笑った
それを見て私も口元が緩む
顔色は相変わらず悪いが、医師も体調に変化はないと言っていたので安心する
私の頬に触れる母は懐かしそうに口を開いた
「あなた昔から変なところで度胸あるの何とかならないかしら…7歳の大怪我して以来ね」
『そんな昔のこと覚えてるわけないじゃん』
「やあね、10年前の事よつい最近じゃない…ほら、公園で遊んた後私が来たら逃げちゃった子が居たでしょう…？あの日雨が降ってきて、2人で走って帰ろうとした時、Aが急に居なくなった事件よ」
『だから覚えてないって……』
「あの日、私すっごく心配して、お父さんに連絡して警察に連絡して見つからなくて怖くて……明け方、公園のベンチで、包帯でたっくさん手当されたあなた見つけて泣き崩れたんだから…」
今回も同じくらい心配したけどね。と頬を掴まれる
そんな事があったのか、全く記憶にないけど
母の顔は穏やかで、その後……と口を開いた途端少し黙る
『なに、気になるんだけど私どうなったの』
「……あの男の子、殺されちゃうってあなたが言ったのよ、あの子助けなきゃって」
『？何それ夢でも見てたとか』
「その日から数日間毎日…ケッチャップの目をした男の子って叫ぶから…ほらAの腕、1箇所刺傷があるでしょう、腕の方…それはあの時できた傷よ、何針縫ったことか…その記憶すらないとは言わせないわよ」
記憶が無いのか、それともなんなのか
確かに右腕に刺傷はある、それも大きめだ
まぁ今となればそんな傷さえどうでもいい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 926人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
佐野月糸吉(プロフ) - タケシマさんで見事にツボりました… 好きです(告白) 無理の無い程度に更新頑張ってください…！楽しみにお待ちしてます…！ (2019年12月24日 22時) (
レス) id: eef49064ac (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - あとちょうど目次見たときの上のプロローグ？のグルさんのセリフっぽいの出てきましたね。このセリフが気になり見たと言っても過言ではない、、、！いや、過言です。本当は、モブになりたい系好きなんで題名見て飛んできました。 (2019年12月24日 12時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - ん？はえー。が流行ってるのかな？じゃ私も←。はえー、神作ですわー。気になってるんで毎日チェックしてます。当たり前ですけど。当たり前ですけど。(大事なので二回言った)これからも楽しみにしてますぅ〜。 (2019年12月24日 12時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
シリコン - 好きです！更新頑張ってください！！ (2019年12月22日 13時) (レス) id: 4d8dbc5322 (このIDを非表示/違反報告)
ユラ - 面白いです！更新頑張ってください！ (2019年12月19日 23時) (レス) id: 079e7f03da (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
