２話 �� ページ6
「A・ロビリア！」
「……………」
呼ばれて組分け帽子をかぶると、何故か黙ってしまった。
ちょっと、何か喋ってもらわないと不安になるじゃないか！
「うーむ、難しい………君は、どの寮に入りたいのかね？
グリフィンドールのような勇敢さもあり、レイブンクローのような学ぶ意欲、聡明さもある。
だが…スリザリンのような狡賢く、目的の為には手段を選ばない所もある。
それなら君は………」
「スリザリンで。」
「…君は………」
「スリザリン。」
「………よかろう。では…スリザリン！」
小さくガッツポーズをして、先に席に座っていたセブルスのもとに向かう。
「随分と時間がかかっていたようだな。」
「あはは…」
帽子を脅していた、なんて言えるわけがない。
「…リリーはグリフィンドールだったみたいだね。」
「ああ。彼女は、正義感に満ち溢れているからな。」
「寂しくない？付き合っているんでしょ？」
「なっ！？ち、違うっ！彼女とは幼馴染で………」
「あれ、違うんだ。仲がいいからてっきりそうなのかと思っていたよ。」
幼い頃のスネイプ教授可愛い…
「…僕は、彼女には釣り合わない。」
「そう？お似合いだと思うんだけどなぁ…」
別に、未来を変えようとは思っていないが、僕自身がお似合いだと思った。
「好きなんでしょ？彼女のこと。」
そう聞くと、一瞬硬直したが、直ぐに顔を赤らめて小さく頷いた。
「お前は、そういう相手はいないのか。」
まさかあのスネイプ教授と恋話をする日が来るとは！
「いないよ。というか、そんな感情が理解できないんだ。」
「自分の感情に疎いだけではないのか？」
「うーん、そうだと思うけど…」
自分でも分からないや、と肩を竦めてみせた。
「あ、料理が出てきたよ？何か取るものある？」
「いや、いい。」
途端に話題が無くなった僕らは、会話が続かなくて黙りこむ。
セブルスは元々無口みたいだし、僕も普段は話を聞く側で繋ぎ方なんて分かる筈もない。
どうしよう…と悩んでいると、それに気付いたのか、セブルスから話しかけてくれた。
「……無理に話そうとしなくていい。僕は静かな方が楽だ。」
「っ！？………気づいていたんだね」
「ああ。昔から人の感情には敏感だからな。」
「…じゃあ、何も用事がなくても、傍にいていいかな」
「………好きにしろ」
「ふふ、ありがとう」
Aは、スネイプ教授の傍にいる権利を手にいれた！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たまち - 面白い！更新待ってます！! (2020年5月7日 2時) (
レス) id: 2384b40b81 (このIDを非表示/違反報告)
ノルシャ(プロフ) - 更新楽しみに待っています！！ (2019年2月9日 9時) (レス) id: b860529f0f (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 夜月 零夜さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！！ (2018年11月12日 21時) (レス) id: 9785c0b503 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 零夜 - 面白いです！続きが楽しみです！更新頑張ってくださいね！！ (2018年11月12日 21時) (レス) id: 4eecf6d1f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りお | 作成日時：2018年6月2日 21時
