忘れ雪が降る ページ6
男の言葉を聞き、
女の頭の中は真っ白になっていた。
(何を言っているの…?ドラコ、、、)
固まってしまった女を横目に、
男は穏やかな顔で言った。
「ずっとお前を探していた…
Aを選べばアムスドルフ家を潰すと脅されて、
あの頃の僕は従うことしか出来なかった。
でもずっと後悔していたんだ。
それこそずっと、ずっと僕はAのことを…！」
そこまで言った男の顔には、
昔のような迷いなんて、浮かべてなどはいなかった。
「だから漸く見つけたAが他の男といるのを見たときは、
思わず杖に手をかけてしまった…
僕はAの幸せを第一に考えると決めていたのに。
もう一度言うが、僕はAの幸せを第一に考えている。
もしAがあの男を想っているのなら、
僕はもうなまえのところには来ない。
家のことはどうにか片づいた…
これからは一人で生きていく。
A、君の思いをおしえてくれないか・・・」
ずっと俯いている女の顔を覗きこんだ男は、思わず目を見開いた。
女はポロポロと大粒の涙をこぼしていたのだ。
「ドラコッ！！！
私、愛したのは今の今までドラコただ一人だよ…！
…そんな、ドラコが脅されてたなんて知らなかった…
ごめんなさい。
私ずっと悲劇のヒロインを演じていたのね。
ドラコはたった一人で頑張っていたというのに、、、」
すると男は、懐かしい不敵な笑みを浮かべながら女に言った。
「Aがもしまだ僕を好いていてくれいるのなら、
僕は君を連れてどこへでも逃げよう。
A、一緒に来てくれるか？」
.
.
.
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
プライドが高くて、負け戦は絶対にしないドラコのことだもの。
もしかしたら、本当は私がまだドラコのことが好きなのだと知っていたのかもしれないわ。
でも今はそんなことどうでもいい。
それに、こんなことを言われて落ちない女が、どこにいるというの？
私はこれまでにないくらい、とびきりの笑顔で言ったわ。
「もちろんよ!」
.
.
そう私が答えると同時に、
彼から口づけの雨が降ってきた。
「君の事は、僕が一生守ってやる」
.
.
雪あかりを頼りにして、
私達は未来へと歩んで行く＿＿
終わり
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ルシウス
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コトネ(プロフ) - いのっちさん» コメントありがとうございます！喜んで貰えて私も嬉しいです(*´ω｀*)無事完結しました！ハイキューや黒バスいいですよね(*^^*) (2016年2月24日 20時) (
レス) id: b0155d6277 (このIDを非表示/違反報告)
いのっち(プロフ) - ドラコ落ちの小説で嬉しいです！更新頑張って下さい(●^ｰ^●) コトネさんの作品をいろいろ見ましたら、ハイキューと黒バスもありましてビックリしました!!自分もハリポタもハイキューも黒バスも好きなんです(´∀｀) (2015年12月29日 22時) (携帯から) (レス) id: 6a44618d6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コトネ | 作成日時：2015年7月27日 16時
