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夕飯を食べたあと、おうちまで送ってくれた。
まんまるの月が、いつもより低い位置で、明るく私達を照らしていた。
大貴「昨日と今日は、何か色んな事があって、んーーん、幸せだなって思ったな」
月に負けないくらいのまんまるの目で、その月を見ている大貴。
A「うん‥」
いつも遠くから見ていたこの横顔を、今は独りじめ出来るなんて。
ゆっくり‥ゆっくりでいいから
二人で手を取り合って
共に歩いていきたい
大好きなあなたと
永遠に…
A「どうする？あがってく？」
大貴は、私が下から見上げる目に、弱いんだよね。
困ってる大貴も、好き。
大貴「うぅぅん、一緒にいたいけど」
頭の後ろを、ワシャワシャとかいて、どうしようって顔で私を見る。
A「ちょっとだけ、ちょっとだけだったらいいでしょ？」
大貴「帰りたくなくなったら、どうしよ…」
A「そうしたら、泊まっていけばいいじゃん」
また、下から見上げてみる。
その顔、ずりいかんなって言いたげな顔。
でも、その顔に負けちゃったみたい。
「ただいま」って一緒に帰宅。
手洗いうがいを強要して。
ソファーにドスンと座る彼。
麦茶を出すと、コップ半分まで一気に飲んだ。
洗濯物を取り込んで、部屋に入ると
大貴「おいで」
両手を広げて、私を呼ぶ。
A「ちょっと、待って」
慌てて、洗濯物を畳み始めると、手をバタンとおろして、ちょっと諦めたみたい。
私の動きを、じっと見ている。
大貴「やべえ、俺のパンツも畳んでくれんの？」
言葉に出して、言わないでほしい・・。
また、顔が赤くなってるような気がする。
恥ずかしくなって、そのパンツを大貴に投げた。
大貴「おいっ！うそうそうそ、畳んでよー、ねえー」
出たな、甘えん坊。
床に座って畳んでる私の後ろに来て、後ろから抱きつかれた。
耳元に口をつけ、ごめんって、男スイッチを入れて囁いた
そのまま、前に向かされ、キスをした。
昨夜から朝まで、ずっとキスをしてたせいか、久々にした気になる。
唇が少し離れ、私が「好き」って大貴の唇のそばで言うと、「俺も」って言いながら、また唇を重ね、息を漏らした。
大貴の温かい腕の中に、体をあずけて。
しばらくの間、体温を感じていた。
「あっ」と、ズボンの後ろのポケットからスマホを出し、幸せボケな二つの顔を、カメラに収めた。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2016年10月4日 17時
