31 Daiki side ページ31
大貴side
Aは、俺の首元に頭をつけた。
大貴「Aちゃん、今、ちゃんと言うよ。
好きです。付き合ってください。」
うつむいたまま、頭を縦に振って、ギュッと抱き付いてきた。
俺がしっかりしないから、こんな事になって。
俺って、ホントにダメだな。
俺だって、Aの事大好きで、ずっとそばにいたいし。
よりを戻そうと思ってる奴がいるなんて、やっぱり嫉妬するし。
俺のモノだから。
俺の大切な彼女だから。
恋って‥‥難しくて大変で、切なくて苦しくて。
幸せで楽しくてって気持ちだけじゃねえんだな。
俺は、この恋を、愛に成長させたい。
愛ってさ、二人で一緒に育てていく感じしない？
俺の愛を、受けとめて欲しい。
こんな気持ちになったの初めてだから。
大切にするよ・・・・A。
Aのスマホがピカピカ光って、Aはビクッて反応した。
大貴「誰からか、見ていい？」
首を縦に振った。
大貴「これ、そお？」
“小川さん”という名前を見せると、また、首を縦に振った。
大貴「出ても、いい？」
我ながら、すごいなって思ったけど。
俺が出ることで、もうなくなればいいし。
Aは、顔をあげて、ビックリした顔で俺を見た。
Aの返事の前に、その電話に出た。
大貴「もしもし」
小川『え？もしもし？････Aじゃないよ・・・ね？』
大貴「あ、俺、Aさんとお付き合いしてる有岡と申します」
小川『付き合ってんの？片思いみたいな事言ってたけど』
大貴「付き合ってます。ちょっと色々あったんですが、俺はAの事大好きだし、Aも好きだって言ってくれてます」
小川『ああ・・・・そう・・・』
大貴「だから、もう、家に着たり、電話とかしないでください。A、怖がってますから」
小川『････お前だろ、Aがずっと好きだったヤツって。ちゃんと････つかまえとけよ』
大貴「あ。えっと…」
小川『俺が付き合って欲しいって言った時も、好きな人がいるって言ってたから。それが片思いっぽくて、俺が強引に誘って、半分無理矢理付き合うことになったから。Aは、いつも誰か他の人の事考えてて。それでつまんなくて、つい、俺が他の女と浮気しちゃったって感じ。あいつ、幸せにしてやってな。すげーいい子だから』
大貴「えっと・・・言われなくても、そのつもりです」
小川『それじゃ』
大貴「はい････」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2016年10月4日 17時
