ちびな男子

にじゅうはち ページ30

桐山side



車に乗って病院に。けどもう和也の不機嫌さMAXなのがほんま可愛い。



重岡「…和也ぁ。」



大橋「お出かけ、やないぃ。」



道枝「和くん？」



大橋「シゲたち、悪い子！」



重岡「え？俺らは悪い事してへんよ？」



大西「和くん、なんでシゲたちが悪い子なの？」



大橋「シゲたち、嘘ついたぁ。」



中間「ふはっ。俺らは嘘ついてへんよ？」



大橋「だってぇ！」



もしかしたら向こうの方がやばそうやな。勘づいてるのが2人やからね。



長尾「ねー、なんでみんな半袖着てるん？」



桐山「んー？お揃いやで？」



照史の答えになってない答えは謙杜にとっては答えだったのか、そのまま引っ込んだ。



大橋「もうややぁ。」



いつもは物分かり良くて、弟組を不安にさせまいとしとるから、注射はほんまに嫌なんやろうな。



重岡「和也、大丈夫やから。」



大橋「でもぉ、ややぁ。」



弟組は完全に理解してへんな。



桐山「もう少しで着くから、なにわは俺らに抱っこされてな？」



道枝「あい！」



長尾「淳太くんの抱っこ！」



中間「うん、降りたらするからなぁ？」



藤井「りゅちぇもな？」



大西「はぁい。」



一応まだ騙せてるっぽい。



桐山「はーい、着いた。」



もう病院だってことがバレる前に抱っこして降りて。



文字を見てすぐに察した3人は泣きそうな表情に。



道枝「お買い物、じゃなぁい？」



桐山「お買い物は行くで？でもその前にコンコンならんようにしような？」



道枝「痛いのは、やぁ。」



和也はもう全くなんも言わんくなって、他2人も完全に愚図ってる。



桐山「受付とかはもう事務所が済ませてるみたいやから、裏口から入ればええって。」



まだモンチたちは着いてないみたいだからLINEで教えて。



桐山「じゃあ、ここからは個人のペースで行こか。」



中間「分かった。」



診察室までは来れた。後はもう一押しやな。



道枝「ちっくん？」



桐山「うん、ちっくん。でも、みっちーが良い子しとったらすぐ終わるで？あんまり痛い痛いせんでおしまい出来るで？」



道枝「あっくんも、一緒？」



桐山「おん、そやで？やから一緒の半袖やねんで？」



道枝「じゃあ、やる。」



桐山「お、強い子やなぁ。ほな、行こか。」



先生は小児科で注射が上手いと評判の人。



医師「じゃあ、こちらに座ってください。」

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