最年長は儚くて… 2 (ページ42)

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藤原side

身体ももう完全に動かんくなって、ご飯もまともに食べられへんくなって。今は栄養がいっぱい入っとる飲み物みたいなのを摂ってて。大橋のご飯が恋しいのはここだけの秘密な。

病院に行けば藍沢先生からも長くないかもしれんって言われて、納得してもうて。詳しい話はされんくて、恭平が聞いてくれた。

大橋「丈くんが諦めとるって知って、確かにショックやったけどでも俺らの考えに巻き込むんのもどうかなって。俺らのエゴでしかないやんか。丈くんは、俺らのモノとかちゃうから。上からかもやけど、尊重すべきちゃうんかなって。」

藤原「生きたく、ない、じゃなくて、無理やりが、やだ。みんなには、申し訳、ないけど、でも、俺の、体やから、相談とか、せんで、決めてん。多分、止められる、思って、言わんくて、でも、こんな、きょうへ、悲しいなら、ちょっと、考えちゃう。」

もうスラスラ喋れんからゆっくりになってまうけど、届いてほしい。

高橋「俺やって、丈くんの意見は、尊重、したいっすけど、もっといっぱいステージ立ちたかったし、そういう意味で、現実見ちゃった感じで、悔しいっす。なんで丈くんやねん。」

恭平が、俺の事で悔しい、しかも泣くくらい。そんなことが嬉しくて。

藤原「俺も、悔しい。10年以上、頑張ってたの、無駄やんって。けど、まだ、なにわ男子やから、居場所、最年長、やから、やれる、から、生きてる間は、俺、なにわ男子の、最年長、やる。」

大橋「じゃあ、丈くんが最年長やりやすいようにやらなぁ？」

高橋「っそうっすね。」

俺はマジでなにわ男子で良かったなって思って、まぁいっぱい思ったことあるけど、体が動かんくなっていくたびに痛感すんねん。

藤原「俺、今のままが、いい。」

大橋「じゃあ、このままやろうか。」

藤原「けほっけほっ。」

呼吸がしづらくて、なん咳とかもよう出るようになって、終わりが見えてる気もすんねん。

藤原「はぁ、はぁ。」

大橋「苦しい？」

藤原「まぁ、ちょっと、しゃべりすぎたっ。」

大橋「まだもうちょいかかるから寝ててもええからな？」

藤原「ん、ちょっと寝るわ……。」

目瞑ってしばらくしたら寝れたんやけど、深くは眠れんくて、こまめに起きてもうた。

高橋「ブランケット、かけときますね。」

目だけは開けんかったけど、小さく頷いといた。