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藤原side
藤原「んっ。」
目が覚めたのは、病院やった。
確か、寝てるときに足がつったんやっけ？
踠いてたんやけど、グラって体が傾いたのは分かったんやけど、腕とか全然動いてくれへんくて。
結果、頭打って意識を失ったんや。
藍沢「管抜きますね。」
藤原(コクン)
されるがままで、抜かれて少しすれば声は出て。
藍沢「倒れる前、記憶はありますか？」
藤原「はい。」
他にも何か色々聞いてきて、先生が後ろを向いた瞬間、沢山の足音が聞こえてきた。
大橋「丈くん！」
ムギュッ
大橋「心配したっ。」
西畑「ホンマやで〜？」
いや、確かに心配させたけどな、大橋重っ。
藤原「降りて……。」
大橋「ごめん、ごめん。」
藤原「ふぅっ。」
藍沢「特に異常は見られなかったので、今週中には退院出来ます。あと……。」
珍しく、藍沢先生が言いにくそうにした。
藍沢「車イスも、早めに検討してください。藤原さんは外側にある筋肉の進行が早いです。今回のも、それが原因です。」
藤原「…分かりました。」
藍沢「はい。」
やっぱり、そうよな。
落ちたとき、思った。
足がつったのも、寝返りが打ちにくくて、変な動きをしたからで、落ちたのも、手が動いてくれんかった。少し前からも分かってたけど、これで痛感した。
大橋「丈くんが、車イスで復帰したいって、そういうことやったん？」
藤原「おん、感じてはいたんよ。」
大橋以外、ショックが大きかったのか、何も喋れてへんかった。
そらそうよな、もう元気に動き回れんもん。
受け入れたくないよな。
長尾「…あのっ、じゃあ、活動とかも？」
藍沢「そうなりますね。」
沈んだ空間。
重い沈黙。
藤原「俺は、車イスでも出来んねんぞって見せたいねん。マイナスやなくて、プラスで見てほしい。それで、他の車イスの人たちに元気になってほしい。」
俺は、そう思ってんよ？
マイナスで考えてへんねん。
ちゃんと、前見てんねん。
やから、みんなにも前見てほしい。
西畑「…そっか、そんなら、そうしよ！」
大橋「せやね、じゃあ車イスとか買わなアカンな。」
大西「最近、軽いのあるらしいで、大ちゃん。」
道枝「家、問題なさそうですね〜。」
藤原「まぁまずは！退院することやから。そっから考えな。」
早とちりするメンバー。
けど、最高のメンバーや。
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作者名：おずんぼ | 作成日時：2022年8月29日 11時
