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夏休み前 ページ5

これほど担任を憎んだことはない。


そう思えるほど、憎かった。


自分の班に不登校の子がいる。そこは問題ない。


修学旅行の部屋割りをするとき。その子ともう一人の班員を一緒にしたいと言われた。


その後に行われたくじ引きの結果、別々の部屋になった。


実は自分自身、仲がいい人と同じ班になったりすることが少なかった。


だから、またかよ、という思いがなかった訳じゃない。


しかも、修学旅行なんて、仲がいい人とだからこそ楽しいことだってあるはずだ。


なのに、そこまで仲良くない人と居なければならないという、人見知りとしては地獄すぎる環境だ。


楽しみが半減、いや、ほとんとなくなってしまった。


コロナ禍で開催されるかは危うい。


まだ感染者は居るし、去年あるはずだった林間学校も潰れている。


つまり、自分達の代の郊外学習は遠足しかないことになる。


去年は沢山の行事がなくなった。


どこまで自分達の邪魔をしたいのか、と言いたいほどだ。


言わせてくれ。


まぁ、そんな感じだから、正直乗り気じゃない自分とノリノリの自分が居るわけになる。


コントロールをしなければ爆発してしまうんじゃないかと言える。


それくらい、自分の感情が追い付かないほどに色々あった。


修学旅行の行き先は、班員みんなで決める。


だから、自分の考えが必ずしも反映されるわけがない。


なにせ、自分含め5人もいる。


兄弟間でさえも遠慮するほどだ。


そう、特別行きたいところがあるわけじゃないけれど、多数決では必ず負けていた。


でも、まだ期待はできる。


書類審査、というほどではないけれど、先生にチェックしてもらわなければならない。


そこで不備か、無理が分かれば、なんて考えていた。


そんなこと、滅多いにないけど。


そんな感じで1学期は着々と授業が終わりつつあった。


我々中学3年生は受験生、ということで夏期講習が始まりだした。


まずは予習から。


ある程度終わったら復習をするらしい。


ちなみに、ほぼ5科目だが。


今までサボってた自分が悪いけれど。


そうじゃなくて、自分としては、高橋さんと会えない事に少し寂しさを感じていた。


中2は、そこまでの仲じゃなかったし、1年で終わると思っていた。


奇跡、と言ってもおかしくない再開に運命を感じていたせいで自分の中では特別な仲になっていた。

夏休み、そして修学旅行→←春から夏へ



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作者名:おずんぼ | 作成日時:2022年1月3日 20時

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