始業式 ページ3
コロナ禍なのもあり、クラス発表は各自1枚ずつ配られるプリントで行われた。
自分はさ行なので中間辺りを見る。時々偏ることはあるが、中学校にもなればないと信じてる。
見つけたクラスは4組。
1,2年生の頃は6組で太った先生が担任だった。顧問だったこともあり、かなりお世話になったし仲もいい。
しかし、全く違う先生。メンツもガラッと変わり、見ただけでボッチが確定した。
下駄箱に靴をしまっていたら、後ろから声をかけられた。
部活の友達の友達。体育の帰りに少し話したくらいで、そこまでは仲良くない子。
でも、絶望的だった自分には神のように見えた。
2人で階段を上り、3階へ。階段の目の前の教室に入り、出席番号を確認しながら席へ。
が、早くも事件が起こった。
生徒手帳が違うのだ。
周りには知らない人ばかり。今年で中三になるが、200人以上の人の顔と名前を覚えれるわけがない。部活も同級生は男女合わせて11人。小学校が一緒な人も多い。
しかも陰キャだ。元は陽キャだったとは言え、まだトラウマが残っている。
去年でかなり薄れたが、完全には払拭しきれていない。
もう諦めて間違われているもう1人の斉藤さんが来るまで待つことにした。
椅子に座ってプリントを眺める。
視界にスカートが映った。もしや?と思ったが、2つ後ろの席の子みたいだ。違う。
が、肩を叩かれた。
さっき一緒に来た子かな、と思いつつ振り向く。
視界に映ったのは去年同じクラスだった高橋さん。
名簿を見落としてたみたいだ。
高橋「ね、生徒手帳違うんだけどずらしていいよね?」
まさに自分も直面した問題だ。
「そうだね。ずらしちゃえ。」
その言葉に便乗して自分もずらす。
このときは、嬉しさが圧倒的にあって、他の人への興味とかが全く無かった。
それがいけなかったのかもしれない。
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作者名:おずんぼ | 作成日時:2022年1月3日 20時