冬休み、多忙なスケジュール ページ16
冬休み前の約束通り、駅近くで買い物をした。
本屋に行って、CDショップ入って。
ちなみにこの日はクリスマスを過ぎてた。
クリスマス当日は冬季講習があって塾にいて。
クリスマスどう？って誘ってみたら玉砕して。
だから仲が良い塾の先生(非リア)と話して終わった。
つまり、陰キャで終わったわけになる。
クリスマスに行けなかった分、この日はめっちゃ嬉しかった。
そのあとは授業受けて、2人で出て、帰った。
自分は特になにも買ってないし、高橋さんが探したかった本を一緒に探しただけ。
お互い好きなアーティストさんがプロデュースするマンガがある。
それが欲しくて本屋に行ったわけなんだけど。
クリスマスイブにそのアーティストさんの配信があって、さっさと帰っちゃったんだよね。
そのときはちょっと寂しかったかな。
でもこうやって買い物できるならいっかなーって。
そんな幸せは、続かなかった。
年明け、塾が再開した。
たまたま高橋さんも授業があったから、早々に会えるなって舞い上がってた。
なのに、名簿に名前はなかった。
いつものリストに、なかった。
へこんだまんま授業を受けた。
1週間後くらい、学校に取りに行くものがあった。
それを取りに行き、早く帰ろうと思っていた。
学校に着いて、下駄箱前に人が。
早い時間帯だったから誰もいないと思ってたのに。
出会したのは、高橋さんだった。
いつものコートにマフラー。
塾で会えなかったからか、すぐに
「塾にいなかったけど大丈夫なの？」
と聞いてしまった。
「まぁ、うん。」
という歯切れの悪い返事を聞いて、納得しないながらも別れた。
もらうものはもらって家に帰る。
あと少しで3学期が始まってしまう。
受験勉強もしなきゃだし、普通の授業も受けなきゃだし、しばらくは冬期講習あるし。
しかも出願とかちゃんとやらなきゃだし。
人並みのことが常には出来ない自分からしたら、多忙だった。
ちゃんとやれるのだろうかって、心配だった。
なにせ、今回の冬期講習でやっと関数や方程式を理解した。
だから人より遅れてる。
そのせいで巻き返しが必要。
なのに人並みのことすら出来ない。
失敗しないようにだけ、ただただ祈ることしか出来なかった。
ちゃんと、高校に行けますように。
そうやって、初詣ではお祈りしておいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おずんぼ | 作成日時：2022年1月3日 20時
