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ニノの家を出る頃には日は高く昇り、近くの公園では赤ちゃん連れのお母様方が和やかに談笑していた。そんな平日の住宅街を、帽子・眼鏡・マスクの３点セットを装備して歩く男ふたり。ただの不審者だ。
「翔くん、今日は休みなの？」
「あ…うん。智くんもオフだよね」
「おう。…ふふ、ちゃんとスケジュール把握してくれてんだな」
「あっ！？ いや、いやいや。たまたまです、よ」
うわあああ俺ってば！！ 何で反射的に可愛くないこと言っちゃうかな！！ 『もちろん！ 大好きな智くんのことだもん♡』とでも言えたら智くんを不安にさせなくてすむのに！！
内心のたうち回っていると、智くんがくすりと笑って、俺の腕に抱きついてきた。
「ちょっと、大野さん？ 誰かに見られたら…」
「もしかしたら俺、翔くんが俺のこと好きになってくれるわけがないって、思い込んでたのかもしんねーな」
「え？」
「多分、期待して傷つくのが怖かったんだと思う。だから、翔くんが俺にしてくれることとか、俺に向けてくれる感情とか、全部見ないふりしてたんだ。今なら『たまたまですよ』なんてあまのじゃくも、すぐ見抜けるのにな」
「はっ！？///」
「翔くんが好きって言ってくれないから…なんて、翔くんのせいにしちゃったけど。きっと翔くんは別の言葉に言い換えたり、さりげない行動に混ぜたりして、『好きだ』って言ってくれてたんだよな」
「…や、やめてよもう。恥ずかしいな」
「お、否定しねえな(笑)」
「うっさいわ！ もう、俺こっちだから！ じゃーね！」
「いやいや、じゃーねじゃないだろ」
「え、何でついて来んの？ 智くんあっちじゃん」
「翔くんちの合カギ、翔くんちに置いてきた」
「そんなの明日持ってってあげるよ」
「何追い返そうとしてんだよ。もしかして、あの浮気相手まだ家にいるとか？」
「いねーよ！ 浮気もしてないし！」
「翔くん俺ひとすじだもんなー♡」
「…あんま調子のんなよ」
「お、否定しねえな(笑)」
「〜〜〜〜〜っっ」
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唯 - 優子さん» ありがとうございます。いつもにまして難産なお話になりそうです…気長に続きをお待ちください。 (2016年3月9日 3時) (
レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年3月2日 18時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。プロポーズは大野さんが仕掛けるだろうと思われます。 (2016年2月28日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。智君の先生姿格好良いですね♪翔君可愛いですね♪プロポーズは智君から格好良く言うて欲しいですね♪ (2016年1月25日 23時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。ギャップ王子な大野さんでした。翔くんは可愛い上に押しに弱いので、大野さんお気の毒です。 (2016年1月25日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯 | 作成日時：2015年7月19日 23時
