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シャツのボタンをとめる指が震えている。余韻がまだ抜けきらないのだ。もたもたしている櫻井を見かねた大野が、きれいな指で手際よくとめてくれた。ありがとう、と言いそうになって、櫻井は舌打ちした。何でこいつに礼なんか言わなきゃいけないんだ。俺の気持ちを無視して勝手におっぱじめた、こいつなんかに。
「せんせい、顔怖いよ。最中はあんなに可愛かったのに」
「うるさい黙れ」
「せんせい、声も怖いよ。最中はあんなに可愛かっ」
「だーっっ黙れっつってんだろ！！ かわ、可愛いとか言うんじゃねえ！！」
「ふふ、また真っ赤になってる。ほんと可愛、」
あまりの恥ずかしさに、思わず櫻井の手が出た。大野の顔めがけて飛んだグーパンチはあっさりとかわされ、代わりに手首をひょいとひねられて、あっという間に形勢逆転である。
「いたたた痛い痛い！！ やめっ、やだ！！ 離せ！！」
「おれねえ、ちっちゃい頃から知り合いに護身術習ってんの。だからあんま逆らわない方がいいよ」
手首の動きに合わせて大野に背中を向ける形になってしまった櫻井の耳もとでそう囁くと、大野はそのまま耳殻を舐め始めた。濡れた舌の感触といやらしく響く水音に、櫻井はぞわりと背筋を震わせる。
「や、あう…ん、あ、」
「ほら、すごいイイ声…どうしよっかせんせい、もっかいヤ、ごふっ！」
櫻井の肘鉄が鳩尾に入り、大野はその場に崩れ落ちた。
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唯 - 優子さん» ありがとうございます。いつもにまして難産なお話になりそうです…気長に続きをお待ちください。 (2016年3月9日 3時) (
レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年3月2日 18時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。プロポーズは大野さんが仕掛けるだろうと思われます。 (2016年2月28日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。智君の先生姿格好良いですね♪翔君可愛いですね♪プロポーズは智君から格好良く言うて欲しいですね♪ (2016年1月25日 23時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。ギャップ王子な大野さんでした。翔くんは可愛い上に押しに弱いので、大野さんお気の毒です。 (2016年1月25日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯 | 作成日時：2015年7月19日 23時
