Little Red Riding-Hood 1 ページ21
《Ｓさん３４歳おめでとう企画？》
学生パロディ
生徒Ｏさんと先生Ｓさん
※一部いかがわしい表現が出てきます。苦手な方はご注意ください。
・
よく晴れた４月のある日。真新しい制服に身を包み、少し緊張した面持ちの生徒たちの前で、櫻井は黒板に自分の名前を書いていた。
「２Ｈの担任を務めます、櫻井翔です。担当教科は英語です。最初は分からないこともたくさんあると思うので、遠慮せずに何でも訊いてください」
これから１年間よろしくお願いします、と言うと、まばらに返事が返ってきたり、ぎこちなく頭を下げられたりする。初々しいな、と櫻井は微笑んだ。
すぐにでも自己紹介をしてもらいたいところではあるが、今はそんな時間はない。まもなく入学式が始まるからだ。手短に式の流れと体育館での座席の場所を説明し、廊下に整列するように言った。
ぞろぞろと教室を出ていく生徒たちは、どこを見ても男、男、男。つまり男子校なのである。そして、櫻井はゲイだった。もちろん生徒と付き合ったことも、付き合おうと思ったこともない。けれど、いつもゲイバーでしているように彼らを品定めしてしまうのは長年の間に染みついてしまった癖である。この子はモテそうだとか、この子は素質がありそうだとか。微笑みは崩さぬまま、観察する。
そしてその中に、一際櫻井の目を引く生徒がいた。明るい茶髪の、小柄な男子だ。薄ら日に焼けていて、切れ長の瞳は優しげだ。女の子かと見間違えるほど可愛らしい顔のつくりをしている。
この子に惚れるタチがどれだけいるだろうと思いながら見ていると、目が合ってしまった。そのまま見つめていると、ふにゃんとした笑顔を向けられる。櫻井も笑みを返した。
幼さの残る笑顔の、何と魅力的なことか。羨ましい、と櫻井は思ってしまう。あれだけ可愛かったら、どんな男でも振り向かせることができるのではなかろうか。それにきっと、甘え上手だ。ネコとしては大事なことである。
ほとんどの生徒が廊下に出たところで、思考を教師モードに切り替える。名列順に並んだ生徒たちを率いて、体育館へと向かった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 840人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。いつもにまして難産なお話になりそうです…気長に続きをお待ちください。 (2016年3月9日 3時) (
レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年3月2日 18時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。プロポーズは大野さんが仕掛けるだろうと思われます。 (2016年2月28日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。智君の先生姿格好良いですね♪翔君可愛いですね♪プロポーズは智君から格好良く言うて欲しいですね♪ (2016年1月25日 23時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。ギャップ王子な大野さんでした。翔くんは可愛い上に押しに弱いので、大野さんお気の毒です。 (2016年1月25日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：唯 | 作成日時：2015年7月19日 23時
