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舌と舌が絡み合い、大野の唾液が櫻井の口内に送り込まれてくる。それを櫻井はためらうことなく飲み込んだ。ひどく甘い味がする。
空気が足りないせいか、それとも飲み込んだもののせいか、頭が痺れる感覚があった。途端に意識が揺らぎ、櫻井の思考は統制下を離れて漂い始める。
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…俺が果物？ まさか、そんな。百歩譲ってそうだとしても、あなたはもっとたちが悪いでしょ。
俺にとってあなたは、悪い魔女。アダム。蛇。そして…禁断の赤い果実。
毒はとっくに全身に回って、たとえ楽園から追放されても、俺にはきっとあなたしか見えない。
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どちらのものか分からない唾液が、つうっと頬を伝っていく。それが合図だったように、櫻井は大野の背中に腕を回し、腰に脚を巻きつけた。
もう、何もかもどうだっていい。俺たちのせいで誰かが傷つくとしても。智くん、あなたさえいてくれれば、他には何も、誰も。
大野は唇を離し、櫻井の表情を盗み見た。とろけた瞳を潤ませ、濡れた唇をだらしなく開いた、この上なく美しい表情。
ようやく堕ちてきてくれた。うっとりと微笑みを浮かべて、大野は櫻井の喉に食らいついた。
ふたりを結ぶ赤い糸は、いよいよ複雑に絡まり合い、身動きをとることすら不可能になっていた。
END
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あとがき
ということで、どろっどろでアダルティーなふたりを書いてみました。
リクエストをいただいたときは、(え…あかいいとの続き？ 困ったな…私の中ではあれで完全に終わったつもりだったんだけどな…何も浮かばない気がする…)と思ったのに、意外とすんなり書けてしまいました…(笑)
あまり生々しくならないようにしたつもりだったんですが、いかんせん深夜のテンションで書き上げたものなので。十分…生々しい気がしなくもないような…？
Ａさんハピバ作品も何か書けたらいいなと思っています。が、予定は未定。遅くともＳさんの誕生日あたりでは浮上するつもりでおります。(しかし予定は未定)
次回も読んでいただけると嬉しいです。
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唯 - 優子さん» ありがとうございます。いつもにまして難産なお話になりそうです…気長に続きをお待ちください。 (2016年3月9日 3時) (
レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年3月2日 18時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。プロポーズは大野さんが仕掛けるだろうと思われます。 (2016年2月28日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。智君の先生姿格好良いですね♪翔君可愛いですね♪プロポーズは智君から格好良く言うて欲しいですね♪ (2016年1月25日 23時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。ギャップ王子な大野さんでした。翔くんは可愛い上に押しに弱いので、大野さんお気の毒です。 (2016年1月25日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯 | 作成日時：2015年7月19日 23時
