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「…ぃたっ、」
首筋に痛みを感じて、櫻井は薄暗くあたたかい寝室に意識を引き戻された。
「なーに考えてるの」
大野が甘く低い声で囁いた。どうやら首筋に吸いつかれたらしかった。いや、むしろ噛みつかれたと言った方がいいか。
「仕事のこと？ それとも、別の男のこと？」
「そんなわけないでしょ…」
別の男のことなんて、あなたのことだけで手いっぱいなのに、考えられるわけがない。というか、何で男限定なんだか。
今日はふたりの休みが重なる日だったので、櫻井は前日から大野の家に泊まっていた。夕食をとりシャワーを浴びるとすぐにベッドになだれ込んで、身体を貪り合い、ようやく眠りについたのは朝方のことだったと思う。
カーテンを引いた室内に日の光はあまり差し込んでこないが、そう天気は悪くないはずだ。だけど、今日もきっと大野は外に出たがらないだろう。このままベッドの中で寝転がったまま、ときどきぽつりぽつりと会話をしては、思い出したように体を重ねるのだ。
翔くんさえいてくれれば、おれはそれで十分。大野はそう思っているのだろう。それは櫻井にとっても同じだ。大野は過不足なくぴったりと、櫻井の足りないところを埋めてくれる。ふたりいれば、世界は事足りてしまうのだった。
でも、そんなのはだめだ。ふたりきりで閉じこもってしまうのは間違っている。
「…智くん、いつになったらニノに謝ってくれるの？」
「謝る…ニノに？ なんで？」
「何で、って…あなたたち、一応付き合ってたわけでしょ？ なのに何も言わずに俺とこんなことになっちゃって。ちゃんと経緯を説明してあげるのが筋ってもんでしょ」
「ニノはおれの本当の気持ち、知ってたと思うぞ」
「そうだとしても、このまま何も言わないでやってくの？ 気まずくなると思わない？ てか、現に今気まずいじゃない」
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唯 - 優子さん» ありがとうございます。いつもにまして難産なお話になりそうです…気長に続きをお待ちください。 (2016年3月9日 3時) (
レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年3月2日 18時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。プロポーズは大野さんが仕掛けるだろうと思われます。 (2016年2月28日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。智君の先生姿格好良いですね♪翔君可愛いですね♪プロポーズは智君から格好良く言うて欲しいですね♪ (2016年1月25日 23時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 優子さん» ありがとうございます。ギャップ王子な大野さんでした。翔くんは可愛い上に押しに弱いので、大野さんお気の毒です。 (2016年1月25日 20時) (レス) id: 0f485288ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯 | 作成日時：2015年7月19日 23時
