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最初はただ、イケメンだなぁと思っていただけだった。
愛嬌たっぷりの大きな瞳に、ぷるんとした色のいい唇。つやつやの白い肌に、ふわふわとした焦げ茶の髪。どことなく上品な仕草が育ちの良さを感じさせ、店員である俺にも穏やかな微笑を見せてくれる。
あぁ、いいなぁ。この人が女の人だったら、もろタイプなのになぁ。営業スマイルで彼と接しながら、そんなことを考えていた。
…が、少しして俺は、彼がただのイケメンではないということに気づく。
たまに…ほんのたまに、彼は爽やかイケメンにはあるまじき格好で店を訪れるのだ。
例えば寝癖で頭が爆発していたり、ボタンを掛け違えていたり、シャツとネクタイのコーディネートがちぐはぐだったり。
それを心ない女性客に笑われ、慌てふためいて顔を真っ赤にしている彼は、普段とは全く違った表情を見せる。
その顔を初めて見たとき、俺は自分の胸がどきんと音を立てたのを聞いた。
へぇ…あんな可愛い顔もするんだ。知らなかった。他にはどんなとき、どんな顔をするんだろう。
そう言えば俺、あの人の声を聞いたことがない。どんな声で話して、どんな声で笑うんだろう。
知りたい。あの人のこと、もっといろいろ、全部。
思えば俺たちは、人生で何千何万という人と知り合う機会を与えられている。電車で隣の席に座った人、道を歩いていて肩がぶつかった人…働いている店に毎日通ってくれている人。
でもそのうちのほとんどを、俺たちは見ないふりをして逃してしまっている。逃してしまったが最後、交わるはずだった２本の線が交わることは二度とない。
これが他の人とのことだったら、俺は別に何も感じないだろう。
けれど、彼だけはだめだ。絶対に逃してはならない。
彼はきっと、俺にとってかけがえのない人になるから。俺の直感が、そう教えてくれていた。
何かアクションを起こさなきゃ。彼が店に来なくなってしまう前に、手遅れになる前に。
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唯 - 舜有さん» はわわ、憧れ…はわわ← あ、そういえばそうだったかも…じゃあ、バイトＯＫな高校ということですか？ …ま、まじすか…(汗)あんなにクオリティーの低いものをあれだけの分量読んで下さってるなんて…尊敬します！← (2013年4月12日 18時) (携帯から) (
レス) id: 5bcace1e05 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 澪。さん» 初めまして、コメントありがとうございます。サクラ咲ケ、気に入っていただけたようで嬉しいです。更新頑張ります！ (2013年4月12日 18時) (携帯から) (レス) id: 5bcace1e05 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - ちきさん» 続編ご希望いただきましてありがとうございます。気に入っていただけたようで嬉しいです。やっぱりＯＳですよねぇ。Ｏさんには、何となくたくさん我が儘を言ってＳさんを振り回してそうなイメージがあります(笑)これからもどうぞご贔屓に。 (2013年4月12日 18時) (携帯から) (レス) id: 5bcace1e05 (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - 続き読みたいです〜♪ (2013年4月5日 23時) (携帯から) (レス) id: 4ba785f26d (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 続きが読みたいです！ (2013年4月5日 15時) (レス) id: bc34b1c348 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯 | 作成日時：2013年3月6日 14時
