【東京喰種】世界の狭間。 (ページ14)

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13話ページ14

四方side

俺は、芳村さんからの頼まれごとの為

朝から走っていた。

〈最近、アオギリの樹が２０区にて

不審な動きをしているらしいんだ〉

アオギリの樹。

喰種たちの集団。

たしかAの知り合いがいるらしいとか。

ここら辺できくと、一週間前から

ある男がうろちょろしているらしい。

ある男とは……

「……まさかジェイソンがくるとはな」

１３区の化け物、ジェイソン。

なんでも痛めつけるのが好きなサド野郎。

そんな危険なやつがなんで２０区に。

やはり、アオギリの樹と接点があるのか。

『黙れ黙れ黙れ』

ふいに近くでAの声が聞こえた。

たしか、学校に向かってるはず。

なぜか胸騒ぎがする。

四方は、声が聞こえた方へ走る。

『うるさぁぁぁぁぁぁい！』

途端、悲痛な叫び声がきこえた。

聞くだけでこちらが辛くなるようなそんな声。

曲がり角をまがると、耳を塞ぎ

うずくまるAの姿。

「A！？」

すぐさま駆け寄り、Aの体を包む。

どこか安心したように穏やかな顔をなり

四方の体に身を預け眠った。

何があったんだ。

「お前は………ジェイソンか」

嫌な笑みを浮かべAをみている白髪の男。

情報どおりの姿からジェイソンと予測した。

「あんた。Aの知り合いか」

否定しないところをみて、ジェイソンと

確信になったがAになにをしたんだ。

こんなところで戦う羽目になるとは。

Aを守りながらは戦いにくい。

それに相手はＳ級レートのジェイソンだ。

守りながらで勝てるかどうか。

そう考えていると、ヤモリは手をポケットに

突っ込み、フッと笑った。

「残念だがぁ、今は気分じゃねぇ」

意味ありげに笑い空を指さした。

「そいつには気をつけろよ」

忠告だ。そういい、去って行った。

気をつけろ？……どういうことだ。

あいつはこいつの何を知ってる。

だが戦なくて好都合だった。

次あった時に戦えばいい。

今はAのことだ。

四方はAを抱き抱え、走り始めた。

あんていくへと向かう道のりがいつもより

遠くに見えた。

〈お前は何を抱えてる〉