不器用な恋 1 リヴァイ兵長夢 (ページ26)

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巨人化ページ26

リヴァイside

クソガキが巨人化した。

呼び掛けても反応がないことからクソガキの意識はないだろう。

本能で動いているのか？

その辺は分からないが食われる前に削ぐ必要がある。

俺はなるべく傷つけないように削いだ。

クソガキを引っ張り出す。

案の定、意識はなかった。

左腕と右足がない。

やはり無理だったか。

その時、クソガキの服のポケットから紙が落ちた。

クソメガネが拾って読み上げた。

「A、お前は本当は養子ではない。記憶を混濁させるための策略だ。エレンの双子の妹で間違いない。だってよ」

俺はクソガキを見た。

切断された手足から蒸気が上がっている。

「ん…」

クソガキが小さくうめいた。

クソガキの姿はすごく痛々しかった。

誰も何も言わないまま数分が過ぎた。

「ん…痛ぇ…」

クソガキがうめきつつ起き上がった。

片足がないから立ち上がりはしなかった。

クソメガネがクソガキを締め殺しそうな勢いで抱きついた。

「A、気分はどう？巨人化した感想は？私たちのこと、見えてた？」

クソメガネが聞いた。

「質問はあとにしてくれねぇか？頭がくらくらする。休ませてくれ」

クソガキは支えられて建物内に入った。

貧血か？

皆はそれぞれ帰っていった。

俺はエレンたちと共にクソガキを追った。