紫の想いの人 (ページ4)

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深｢A！！大丈夫！？｣

｢あ、辰哉！全然大丈夫！前より良くなったぐらいだよ！｣

貴母｢お母さん…ちょっといいですか？｣

深母｢あ、はい！｣

お母さん達は病室を出て行った

｢そんなに心配しなくていいのに！｣

深｢普通心配するよ！

学校は？来れるの？｣

｢んー、まだ無理かな！なんか休めって言われちゃったから！｣

深｢え～…｣

｢あ！私さ！学校で勉強出来ないから辰哉教えに来てよ！！｣

深｢俺そんなに頭良くないよ？｣

｢私の方がバカだから大丈夫！笑

ちゃんと毎日教えに来てね？約束だよ！｣

深｢…うん！｣

こんな約束そーいやしてたっけな…

俺は次の日から毎日欠かさず病院に行ってた

深｢これは、こうで｣

貴｢ん？？？こう？｣

深｢ちげーよアホ｣

貴｢違うよ辰哉の教え方が下手なんだって！！｣

深｢んだと！！｣

教えに行ってはこうやって口喧嘩してたな…

でも、何日も何日も行ってもAは退院することなんて無かった

俺はなんで？って聞きたかった
でもなんでだろ、聞いちゃいけないような気がした

だから俺はずっと聞かないでいたんだ

俺が5年生も終わろうとした時

｢ねぇ辰哉｣

深｢なに？｣

｢なんで私が退院出来ないのか知りたい？｣

深｢…教えてくれるなら…｣

｢素直じゃないな～笑｣

俺はこの時Aの悲しそうな顔が見えなかった事に後悔してる

｢私さ、元々難病持ってたじゃん？｣

｢それがさ酷くなっちゃったんだよね｣

｢多分このまま技術が少し進んだ程度じゃ治せないって

もしかしたら何年経っても無理かもって言われたの｣

うそだ…

深｢うそだ！そんなの嘘だ！！｣

俺はそう言って病室から逃げた

もうこの話を聞きたくなかった

｢辰哉…ごめんね…｣

俺は走って走って走って

家まで全速力で帰った

母｢辰哉おかえり

なんでそんなに息きれてるの？｣

深｢はぁはぁ…Aが！もう治らないってどういうことだよ…｣

母｢…Aちゃんから聞いたの…？｣

深｢どういうことだよって！！あいつもう良くなったんじゃねーのかよ！なんだよ酷くなったって！！｣

母｢辰哉！落ち着きなさい。Aちゃんはねずっと私に聞いてきたのよ

いつ、辰哉に言えばいいかな

辰哉があんなに楽しそうにしてたら言いたく無くなっちゃうよね笑

って｣

深｢…ｸﾞｽ｣