陸話 ページ10
麗side
『炎柱様との任務…』
リン「ソウダ。炎柱ト他３人デノ任務ダ！」
そんなに人手が必要なのだろうか…
『分かりました。ありがとう、リン』
待たせない様に早めに行かなくては…
でもその前に…あそこに行かなくては…
『…失礼します。しのぶ様』
し「…！どうしましたか？麗」
『先程、炎柱様との任務を命じられたので無限列車という所にこれから向かいます』
私は任務に行くたびにしのぶ様に連絡を入れなくてはいけなかった
し「煉獄さんとの任務でしたら安心ですね。気をつけて行ってきてくださいね」
『はい』
し「それと、その任務に一緒に行く隊士っていましたか？」
『はい。私の他に３名いるそうです』
し「その３人は恐らく炭治郎くんたちなので、挨拶するんですよ？」
…炭治郎…？あぁ、竈門炭治郎様のことか。という事はあとの２人はあの２人…
『はい。それでは行って参ります』
し「はい。行ってらっしゃい」
私が連絡をしなくてはならないのは多分…あの時のような事が起きないようにするため…
あれは私がこの屋敷に来て、鬼殺隊に入って間もない頃…
急な任務が入ったので、しのぶ様に連絡をせずに向かった
その先で私が会ったのは……………上弦の弐だった
まだ私が新米だったのと、１人だけだった理由から私は殺されそうだった
しかしすぐに上弦だと分かったのか、近くに任務に来ていた水柱様と風柱様が駆けつけてきてくれて…
おかげで死ぬことはなかったが、重症を負った
幸い、後遺症は特になかったが周りが驚くほど過保護になった
例えば、先程のように私が行く場所、一緒に任務に行く人を知ることができれば、何かあればすぐに応援が呼べる
でも流石に、気にし過ぎなんじゃないかと思う時がある
こんなカイブツに気にかける時間などこの世の中で一番無意味なのに…
しかし私には発言権はない
もちろん、しのぶ様たちは話してほしいと思ってるだろう。しかし心にこびりついた教えは…中々外れないものだ
だから言わない。言いたいこと、伝えたいこと…全て…
そうやって私は、感謝の気持も、心配する気持ちも、すべて心のなかにしまう。
そうやって…無口でカイブツな…今の私が出来た…
＊＊＊＊＊＊＊＊
リン
・麗の鎹鴉
・女
・男の様な性格、口調
・意外とお洒落で、いつも麗に貰ったスカーフを身に着けている(スカーフは麗の羽織と同じ模様)
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作者名：サンカヨウ | 作成日時：2021年6月26日 2時
