肆拾話 ページ49
麗side
『んん…ん…あ…』←起きる時の寝言みたいなもの
花奈「龍崎花魁！良かった…」
紗鳥「良かったぁぁぁ」
『花奈…紗鳥…』
私…そうだ…あの時…過呼吸を起こして…倒れたんだ…
また姉さんたちに迷惑かけてしまった…
「…！麗！起きたのかい？」
『……姉さん…ご迷惑おかけしてすみませんでした…』
「何いってんだい！子供は大人に迷惑かけてなんぼなんだよ！」
『…でも…』
「はい、もう何言っても私は聞かないからね！さ！少し顔を洗ってきな！頭もシャキッとするさ！」
『…はい…』
私は姉さんに言われた通りに、顔を洗いに行った
バシャッバシャッ
私は桶に汲んだ水で顔を洗った
『ふぅ…大丈夫…もうあの男は居ない…もう…大丈夫…』
そう私は自分自身に言い聞かせて、心を落ち着かせたていた
＿＿＿＿その時、私の肩に手を置かれた感覚がし、驚いて後ろを振り返ったら…
善逸様が居た
善「えっと…麗ちゃん…ご…ごめんね？びっくりさせちゃったかな…？」
私が過剰に反応したため、びっくりしたと思ったらしい
…実際に驚きましたけど…
『えっと…すみません、善逸様…私に何か御用でしょうか？』
善「あっ…えっと…倒れたって聞いたから…」
『あ…ご心配お掛けし、申し訳ございません。私は大丈夫です』
善「良かったぁぁ！麗ちゃんが動けなくなったら俺一人で此処の探索をするって事でしょぉぉ！？そんなの無理だもぉぉん！ありがとぉぉぉ！元気で居てくれてぇぇぇ！」
…なぜ…善逸様はこう自分が弱いと思いこんでいるのでしょうか…
「善子ーーー！！何処に居るんだーい？」
善「あっ、呼ばれちゃった…行ってくるね！くれぐれも無理はしないでよ！じゃぁね！」
『あっ…はい…』
私に手を振りながら呼ばれた方向に駆けていく善逸様を見ると、なぜか心が暖かく感じる…
何故でしょうか…
…あまり深く考えるとまた倒れるかも…
…帰りましょう…
そう思って、私は少しだけ熱くなった自分の頬を無視して、花奈と紗鳥の待つ部屋に帰った
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
いつ麗は【恋】に気づくのでしょうか？
次話は善逸視点です！
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作者名：サンカヨウ | 作成日時：2021年6月26日 2時
