感情を失ったアルビノの少女【鬼滅の刃】 (ページ28)

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弐拾参話ページ28

麗side

…何？素晴らしい提案…？

猗窩座「お前も鬼にならないか？」

煉「ならない」

猗窩座「見れば解る。お前の強さ。柱だな？…ん？あぁ…その娘もか…」

その娘…？あ、私…？でも私は柱ではない…この鬼は何を仰ってるんだろうか…

猗窩座「その闘気。練り上げられている。至高の領域に近い(・・・・・・・・)。その娘に関してはもう至高の領域だ」

…？至高の…領域…？何を…言って…？

煉「俺は煉獄杏寿郎だ」

『…龍崎麗…』

猗窩座「俺は猗窩座。杏寿郎。何故お前が至高の領域(・・・・・)に踏み入れられないのか教えてやろう」

猗窩座「人間だからだ。老いるからだ。死ぬからだ」

猗窩座「鬼になろう。杏寿郎、麗。そうすれば百年でも二百年でも鍛錬し続ければ強くなれる」

……

煉「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」

煉「老いるからこそ。死ぬからこそ堪らなく愛おしく尊いのだ。強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない」

煉「この少年は弱くない。侮辱するな。何度でも言おう。君と俺とでは価値基準が違う」

煉「俺は如何なる理由があろうとも鬼にならない」

…炎柱様…

『私もです…私はそう簡単に死ねない鬼にはなる気はありません。私は人間だから…すぐ死ねるから今生きています…鬼になると…死ねない…なので嫌です』

…私は…鬼にはなれない…なれたくない…

猗窩座「そうか」

猗窩座「術式展開破壊殺・羅針」

猗窩座「鬼にならないなら殺す」

…！鬼がこっちに全速力で向かってくる

煉「炎の呼吸壱の型不知火」

『龍の呼吸伍の型滝』

鬼と私達とでぶつかり合う

猗窩座「今まで殺してきた柱たちに炎はいなかったな。そして俺の誘いに頷くものもなかった」

猗窩座「なぜだろうな？同じく武の道を極める者として理解しかねる。選ばれた者しか鬼にはなれないというのに」

猗窩座「素晴らしき才能を持つ者が醜く衰えてゆく。俺はつらい。耐えられない。死んでくれ杏寿郎！麗！若く強いまま」

…若く…強いまま…

猗窩座「破壊殺・空式」

煉「肆の型盛炎のうねり」

『陸の型台風』

虚空を拳で打つとこちらまで来る

一瞬にも満たない速度

このまま距離を取って戦われると頸を斬るのは厄介…

どうするか…

『…！！』

私が考えていたら炎柱様はいつの間に鬼の間合いの中に入っていた