パーティ その後 ページ14
「いや〜片付け終わんねぇな」
「俺何枚皿洗ってんだ…」
「大勢でパーティしたんだからな、ってのもあるが………」
ハヤテとチャックはキッチンで皿を洗いながら、テーブルに並べられた皿を片付ける女神たちを見た。
いや、正確には…
マステラを見ていた。
「何杯だっけ?」
「確か……………15杯?」
「ヤバすぎだろ…………」
二人は一向に減らない皿の中のラーメン鉢を眺め、パーティでの最中を思い出す。
『ら、ラーメンを知らない!?』
『はい………』
チャックが思わず声を荒らげた。
『ラーメンっつーとだな、スープの中に麺があって…』
『はあ…』
『その中に具があってだな…って改めてラーメン説明するって難しいな…』
『よし!それなら俺が作ってやるよ!百聞は一見にしかずってな!』
『…え、本当ですか!』
『おう!待ってな、特別なラーメンサービスしてやる!』
『お待ち!これがラーメンだ!』
『わ………すごいいい匂い…!!』
マステラの目の前にチャック特製ラーメンがドン!と置かれた。
醤油の香りが広がる。
『やっぱり初ラーメンだからな、食べやすい薄味に仕上げてみたんだ。麺もスープが絡みやすいようにちぢれ麺を採用して、硬すぎず柔らかすぎず歯ごたえもしっかり残しアレーーーーーーーーーーーー!?!?』
チャックが長々と解説していると、マステラのラーメンが忽然と消えていた。
『え、え!?ま、マステラ!ラーメンは!!』
『はい!すごく美味しいです!』
『も、もう食ったのか!?!?』
マステラの前のラーメン鉢にはスープ一滴残っていない。全てが消えていた。
『あ、あの………』
『もう一杯頂けますか…!』
「ここから15杯食ったのかよ…胃袋どうなってんだ…?」
「実は…15杯食ったって言ったがよ…材料が無くなっちまって…15杯までしか出せなかったんだよ…」
「…って事は、アイツ満腹でギブアップしたんじゃねぇのか!?」
「あの」
二人が振り返ると、マステラが皿を重ねて持ってきた。
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作者名:ちゃまろ。 | 作成日時:2020年3月11日 0時