黄色の星 ページ6
S「ウワッ!お酒の臭いッ」
翔は鼻をつまみながら、イヤイヤそれを実験室に急いで持ち帰る。
S「ねぇ、潤。こんなため息が星になる?」
カゴに入れたそれを足で遠くに押しやりながら机に肘をついて潤を見上げた。
M「コラコラ(笑)足はダメだよ。そのため息は悪くないよ。あと少し背中を押してあげればいいんだ。翔、そいつを軽く叩いてみな?」
言われた通りに翔が叩くとカンカンと音がする
S「からっぽ?」
M「そう。からっぽのため息。でもそれは前に進みたい裏返しだから悪くないんだ。でもちょっと臭いはね(笑)一度茹でないと。翔、窯に火をおこして。」
S「アイアイサー!!」
実験室の片隅の窯に翔が薪をくべて
S「フウーッフウーッ」
懸命に空気を送り込む。
潤は大鍋に入れたそのため息のかたまりをゆっくりかき混ぜながら濁りが無くなるまで煮込んだ。
M「ほら、翔。見てごらん。色が変わったのがわかるか?」
S「ホントだ!キレイになったね!潤!!」
瞳を輝かせて振り返った翔の顔を見て、潤がクスクス笑いだす。
S「な、ナンだよ!」
M「アハハ、ごめん。翔、鏡を見てごらん」
実験用の小さな鏡に寄せた翔の顔は煤で真っ黒。
S「んも〜ッ!!」
頬を膨らませて怒る翔の肩を抱いて
M「まあまあ。今日はこれで終わりにしよう。明日は冷えたこれを星にしていくよ。さ、お風呂に入って洗おうね」
S「今日は潤がゴシゴシして?」
まだむくれる翔の唇にキスをすると
M「はいはい。かしこまりました!」
潤は背中を押して、ふたりの住居である二階への階段を上った。
.
293人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*はな*(プロフ) - 今夜も梅雨の夜空……星も月も見えません…。こんな夜、星職人さん達は何をしているんでしょうね…。「は−し−ら−な−い−。」とか言われてるのかな。(^^)かわいい見習い職人さんにまた会いたくて、お話を読みに参りました。 (2014年6月27日 23時) (携帯から) (レス) id: 2a82fe1f9f (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - *はな*さん» そうですね。なんだかんだで見守るニノや丸太の上で固まる翔ちゃん…楽しく想像していただけたらいいな。 (2014年6月25日 20時) (レス) id: 9679011bf3 (このIDを非表示/違反報告)
*はな*(プロフ) - 嵐さんて、ひとりひとりの特徴がはっきりしているので、お話の中の登場人物の表情も思い浮かべやすいですよね。…今日は、相葉さん率高めでお話がより賑やかに♪楽しく読ませていただきました。 (2014年6月25日 20時) (携帯から) (レス) id: 2a82fe1f9f (このIDを非表示/違反報告)
ryou(プロフ) - ゆみさん» 確かにあれはキュートですね♪相葉ちゃんらしさ全開で見るとほっこりしますよね。まるでゆみさんの作品のようですねー(≧▽≦) (2014年6月25日 20時) (レス) id: fca6f438ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - ryouさん» 相葉ちゃんのミスドCMがキュートすぎて書いちゃいました~ (2014年6月25日 20時) (レス) id: afc9116f09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆみ
作成日時:2014年2月1日 17時