打ち水 ページ29
パシャン…パシャン…
夏の朝の日課。
翔さんがマンションの前に打ち水をする音。
パタパタパタ…
「おはようございますっ」
「櫻井おはよー！」
S「おはよう！オイっ櫻井さんだろうがッ！！」
「撫で肩さんおはよー」
S「はい、おはよう…って、さん付ければいいってもんじゃねーぞ！！」
一年中、朝のいつものやり取り(笑)
秋になればこれが落ち葉掃きに代わる。
ピーピーピー…
ご飯が炊けたら…と。
茄子の味噌汁にみょうがを刻んで
昨日冷蔵庫に入れてたアジの南蛮漬けは…いい感じ。皿に移して、上に一緒に漬けた玉葱と人参もたっぷりのせる。
M「翔さん！それ終わったらついでに庭のバジル摘んできて〜」
まだ近所の小学生の頭をグリグリしてる翔さんに声をかける。あれ？聞こえたかな？
M「翔さ…」
「櫻井！Jが呼んでるぞ 」
「だから呼び捨てやめろや〜え？J ？」
翔さんが一時停止した隙に駆け出した坊主を苦笑いで見送って
M「もう出来るよ。バジル摘んできて」
S「了解〜」
S「J お待たせ〜」
ニヤニヤと差し出されたバジルを刻みながら
M「それ止めて。味噌汁よそって」
塩もみキュウリとサッと和える。醤油はテーブルでかける事にしよう。
夏の繁忙期も一段落の定休日の朝。
たまにはこんな朝ご飯。
S「アジうめえ〜」
M「お酢は身体柔らかくなるからね〜たくさん食べて」
S「嫌みか。」
お休みの日のご飯は楽しくおしゃべり？しながら
開け放った窓からはさっきの打ち水した庭から涼しい風が入ってきて、花壇のノウゼンカズラのオレンジ色の花を揺らす。
S「今日は何する？」
キレイにからっぽのお皿を前に翔さんが言う。
M「んーとりあえず翔さんのコーヒー飲む」
ニパッと笑えば
S「よっしゃ！」
翔さんも笑う。
さて。
のんびり目を閉じてコーヒーの香りを感じる。
S「ところでなんでJ なの？」
M「知らないよ」
S「本当、アイツら毎朝毎朝呼び捨てしやがって…学習能力無いのかね」
ワザとでしょ。
けっこう毎朝楽しんでるクセに。
いちいちムキになるから面白すぎるんだって。
M「本当にねぇ〜」
そんな言葉も一緒に飲み込んで相づちを打つ。
素敵な夏の朝ご飯の為には日頃の努力も必要なのだ。
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shopin(プロフ) - はじめまして♪私は (2015年3月30日 10時) (
レス) id: afe33c612b (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ☆ミ(プロフ) - ゆみさん、お疲れさまでございました。 もちろんです！他の作品もステキですもん！ すっかりヒモショーラバーですし♪ いつもステキな作品ありがとうございます♪ (2014年12月1日 6時) (レス) id: de579950a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - ヒロ☆ミさん» いつもありがとうございます。全くの私事で、長年勤めた百貨店を退職しまして、しばらく百貨店の事から離れたいのが正直な所で。再開は確実にお約束できませんが、また他の作品でもお会いできたら嬉しいです。 (2014年12月1日 5時) (レス) id: 2efc07bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ☆ミ(プロフ) - 12月にはいった今、ここまで読み進めました。オシャレでほっこりでおいしくって。ほんとにだいすきです。山風百貨店が少しお休みということなので、ふたりの出逢いをおさらいしようかと♪ ご無理なさらずにゆみさんのペースでいらしてください。 (2014年12月1日 4時) (レス) id: de579950a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - みーさん» はじめまして。何度も読み返してくださっているなんて、作者にとって一番嬉しいお言葉です。本当にありがとうございます。 (2014年10月26日 3時) (レス) id: 2efc07bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆみ
作成日時：2014年3月15日 17時
