LOVE SHARE 2

3month trap ページ22

同棲し始めるとどうしても見えてきてしまうことがある。




「智くんここで寝るのやめてって言ってるじゃん、ベットちゃんと整えたよ？」




床に転がる彼を起こすのは毎晩のこと




「智くん月9見たいんだけど他見る？録画しようかなー」





恋愛ドラマが大好きだった俺が彼の好きなミステリーに合わせて見るようになったのも暮らし始めてから。





「さとしくん…音量下げ…寝てるし…」





テレビをつけながらじゃないと寝れないくせに、ミステリーの終盤の種明かしになると寝落ちてる彼、音や光があると眠れないし、結局結末気になって1人夜更かしな俺





「うぅっ…さとしくん今日も早いね…」





完全に朝型の彼がゲームをする音で起こされる夜型の俺。





「しょーちゃんこのランプカッコよくね？早くキャンプ行きてーなー」




ハマるととことんな彼、ほとんど趣味がない俺。1人でやる系の趣味が多い彼、ちょっと構ってもらえなくて寂しいとか思っちゃう俺。




『同棲 3ヶ月目』





何かの答えが欲しくて開いた訳ではないけど、検索ワードに引っかかったブログを適当に開いてみる、倦怠期、2人の試練。乗り越えればラブラブに？






本当にそうかな？そもそも俺らは正反対すぎる、何もかも、違う性質に惹かれ合えるのが恋だと、思えていた、でも実際に暮らすとどう？違いを無理やり型に嵌める事に意味があるのだろうか？






「しょーちゃん見てー！この前取材の時食べたんだよこれ、うんまかったんだー！しょうちゃんに食べて欲しくて買ってきちゃった」





智くんのキラキラ輝いた目を真正面から見つめる、そうね、確かに違いばっかりじゃない、味覚は…賞味期限切れまくったカレーとかじゃない限り同じだね






「しょーちゃんにこのタープテント似合いそうだなー、ねぇ見て？赤地に羽だって、いつか一緒にいきてーなー、ポチってみるか」






最近は俺が設定してあげた通販サイトでお買い物してる事が多い智くん、その中にたまぁに出てくる俺の名前、そういえば届くものも翔ちゃんと食べたくて、翔ちゃんとやりたくてっていうものが多いっけ





そっか、そーだよね、違うって別に悪い事じゃないか、違う事に興味があるからこそ新しい世界が見れる…か





「ふふ、ねぇ智くん？今日はラブストーリー見ようよ、これとかオススメだよ？」




3ヶ月どうでも良いね、ただ俺たちが過ごしていく時間の一部ってだけだ

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