さくらこ’s 短編集 (ページ16)

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潤「ねぇA」

「うん？」

潤「Aって彼氏とかいんの？」

「っ、へっ？」

なに！

なに突然！

今までこういう話すらしたことなかったのに。

潤「いんの？」

「いっ、いない、けど…」

潤「ふーん、そう」

「、潤くんはいるの？」

正直聞くのは怖いけど…

潤「いないよ」

「、あ、そうなんだ」

いないって！

別に私にチャンスがあるわけじゃないのに、ほっとする。

「、ていうか、なんで急にこんな話？」

潤「んー、なんかさぁ…」

私の方をちらっと見て、照れ臭そうな顔をする。

「え、なになに」

潤「うん。なんか最近、可愛くなったよね」

「、えっ！？」

ちょ、ちょっと待って。

またもや爆弾発言をした潤くんに、動揺を隠せない。

「そっ、それは、今までは可愛くなかったってこと！？」

って、何突っかかってんの。

動揺しすぎて、まっすぐ喜べないんだけど。

潤「や、ちげぇ、そうじゃなくて。ほら女の子って恋すると可愛くなるっつうじゃん？だからそうなのかなって思ったの！」

潤くんがめちゃくちゃ慌ててる。

恋なら、ずっとしてるんだけどな。

潤くんに。

ちょっと複雑な気持ち。

潤「あー…はぁ」

心の中で色んな想いがうずうずしてたら、潤くんが不意に立ち止まって大きく息をはいた。