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ハンドルを握る大きな手。
手首は細いのに逞しい腕の筋肉。
前をすっと見据える端正な横顔。
車を運転してる姿は、ずっと見てても飽きないくらいかっこよくて。
ザ・大人の男性って感じがする。
翔「そんな見られるとちょっと恥ずかしい」
櫻井先生がちらっと横目でこっちを見る。
「えっ！」
バレるくらいがっつり見てたかな。
こっそり見てたはずなのに。
「す、すみません」
翔「や、別に謝らなくていいけど」
「はい…あの、先生、今日眼鏡掛けてるんですね」
翔「あーうん」
「眼鏡も似合ってます。かっこいいです」
翔「…ん、ありがと」
はにかむ櫻井先生。
やっぱりこの横顔をずっと見てたい。
けど、先生の運転の邪魔になったら申し訳ないから外の景色も見よう。
せっかくのドライブデートなんだし。
そう思って、顔を窓の方に向けた。
少しずつ変化する街並みに、どこ行くんだろうって期待が高まる。
先生にお任せしたから分からないけど、先生はきっちり調べるタイプみたいだからきっと素敵なとこだろうなぁ。
翔「そろそろお腹空いてこない？」
12時を少し過ぎた頃。
そう言った先生が、あるお店の駐車場に車を停めた。
「はい、空いてきました」
翔「ここのサンドイッチ有名なんだって」
「サンドイッチ？」
翔「ここからちょっと行ったとこに広い公園があるから、テイクアウトしてそこで食べるのどう？」
「えっ楽しそう！ピクニックみたい！」
翔「ふは、じゃ、そうしよっか」
「はい！」
大きく頷いたら、先生が嬉しそうに笑った。
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作者名：さくらこ | 作成日時：2017年1月26日 20時
