君が教えてくれた恋。 3 (ページ5)

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私が怪しい？

何のこと？

和「最近ため息ばっかついてんだよね、翔さん」

翔さん…？

あ、櫻井先生のことか。

やっぱり様子おかしいんだ。

和「なんか元気ないし、小林と同じ負のオーラが出てんの」

「…はい？」

ドキッとする。

え、二宮先生…

和「小林、翔さんの様子が変な理由知ってんでしょ」

二宮先生の瞳は、儚げなのに鋭くて。

ぶつかった視線は、逸らさせない何かを持っていて。

あぁ、やっぱりこの人は何でもお見通しなんだなって思った。

「っ、あ、あの…」

きっと誤魔化せない。

でも櫻井先生自身が、仲の良い二宮先生にも話してないことを、私が何て言っていいのか…

和「教えてよ。翔さんのこと心配なんだよ」

心配。

そっか、そうだよね。

私だってこのままじゃ…

ふっと息をついて、二宮先生に向き直る。

「…絶対、他の人に言わないでもらえますか」

和「え？」

「お願いします」

真剣にそう言った私を、またじっと見て。

和「…わかった」

静かに頷いた。