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先生の言葉を待つ私を、思い詰めたような顔で見つめる櫻井先生。
翔「球技祭終わってから話そうと思ってたんだけど…今話すべきだよな…」
「今聞きたいです」
はっきりそう言うと、先生は静かな声で分かった、と言った。
翔「…1学期にさ、小林の恋愛相談のってたじゃん」
ふっと息をついて話し始める。
「、はい」
翔「ほんとに応援してたし上手くいってほしいって思ってた。だけどさ、小林のことを知っていけばいくほど、小林に惹かれてく自分がいて」
「え…」
ドキッとした。
翔「なんで相葉は小林に惹かれないんだろうって不思議でしょうがなくて。それがいつしか、なんで相葉なんかのこと好きなんだろ、相葉なんかのどこがいいのって思うようになってた」
先生の言葉の端々からは相葉くんへの嫉妬が感じられて。
徐々に露わになっていく先生の気持ちに、胸の奥がトクトク音を立てる。
翔「けど生徒に対してそんな気持ちを抱くなんてよくないことだろ？だから抑えてたんだけど…」
翔「文化祭で2人を見た時、もう我慢できなかった」
「…っ」
翔「無理やりキスしたのは悪かった。でも」
翔「小林のことが、好きなんだ」
まっすぐに私を見つめてそう言った。
先生…
嘘じゃ、ないよね…？
信じていいんだよね？
「…先生、私」
翔「小林が相葉のこと好きなのは分かってる」
「え？」
翔「だから相葉にどうしても勝ちたくて。何か一つでいいからあいつに勝ちたかった」
先生、私の気持ち勘違いしてる。
私がまだ相葉くんのこと好きだって、勘違いしてる。
翔「30手前のくせに恥ずかしいよな、こんな」
「先生、違う」
翔「え？」
「私は…っ」
「私は先生のことが好きです」
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作者名：さくらこ | 作成日時：2017年1月26日 20時
