君が教えてくれた恋。 3 (ページ25)

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櫻井先生。

か、かっこいい。

かっこよすぎる！！

サッカーボールを操る見事な足さばき。

半ズボンから覗く逞しい脚。

チームメートの他の先生たちに指示する声。

先生のかっこよさに、応援というよりもはやただきゃーきゃー声を上げてる。

ギターも弾けて、サッカーもできて。

なんでもできちゃうんだな、先生は。

つい半年くらい前の私は櫻井先生に全然興味なかったから知らなかったけど、もしかしたら去年の球技祭でもやってたのかな。

そう思ったら、なんだか少し損したような気持ちになった。

どっちにも点が入らないまま、試合は進んでいく。

必死にコート内を走る櫻井先生を目で追っていたら。

「…もしかして、」

あいつに勝つ、って。

相葉くんのこと…？

さっきから先生、相葉くんをマークしてボールを渡させないようにしてる。

なんで？

なんで相葉くんをライバル視してるの。

私が相葉くんのこと好きだったから？

それじゃ先生は私のこと…

再びドクドク動き出す心臓。

ねぇ先生。

私の期待が合ってるなら、ちゃんと言葉で教えてほしい。

もう待ってるだけは辛いよ。

どんどん期待だけが膨らんで、違った時のことを考えると怖いから。

だから、この試合に勝って、私に教えてくれますか。