君が教えてくれた恋。 3 (ページ16)

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98 Kazunari side ページ16

和「え？」

翔「小林は生徒で、それ以下でも以上でもないって綾乃に言ったくせに。何やってんだよな、まじで」

翔「自分でもわけわかんねぇんだよ」

ほんとに？

ほんとに分かってないの？

翔「…や、分かってるよ」

俺の何か言いたげな視線に気づいたのか、そう言ってため息をついた。

翔「分かってんの、でも頑張って抑えてきてたんだよ。俺には綾乃がいるし、ましてや先生と生徒なのにそんなのいいわけないだろ？なのにさ、ほんとに何やってんだか…」

俺に話すというより、自分にダメ出しするような言い方をする翔さん。

先生と生徒。

世間的には、恋愛関係になることなんて許されない。

けど。

和「俺は悪いことだとは思わないよ」

翔「…え？」

和「男と女には変わりないんだから。好きになってもおかしくないでしょ」

翔「…」

俺の言葉に、まん丸の目をパチクリさせちゃってますけど。

教師としてあるまじき発言だって思ってる？

ふっ、と息を吐く。

和「俺の彼女さぁ、俺よりすげぇ若いんだよねぇ」

翔「…は？」

和「翔さんにまだ言ってなかったよね」

翔「ん、まぁ…聞いたことない、けど…」

突然なに？って顔で俺を見る翔さん。

和「彼女ね、俺と7個も離れてんの」

翔「え？…てことは、」

和「こないだ20歳になったばっか」

翔「ニノ、お前まさか…」

あ、勘付いたのかな。

和「そうだよ。彼女はうちの高校の元生徒だよ」