この声に想いを込めて~2nd season~ 2 (ページ11)

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私が黙ってしまうと、今度は茉奈ちゃんは申し訳なさげに笑った。

茉奈「ごめんね、困らせちゃって」

「え、ううん、そんなこと」

……嫌な気持ちになったわけではないみたい。

でもどうしたんだろう。

もしかして倉岡くんと何かあったのかな…

「あの…何か、あったの？」

そっと聞いてみると、

茉奈「ううん、何かあったわけじゃないの。私が勝手に色々考えちゃってるだけ」

「そっか…」

茉奈「ほら、最近直樹、クラスの子といること多いみたいだから」

「…え？」

茉奈「あ、ううん。文化祭近いから当たり前なんだけどね！私も部活ばっかりだし」

へへ、と何かを誤魔化すように笑う茉奈ちゃん。

その様子を見て、ハッとあることに気づいた。

クラスの子って、ひょっとして七海ちゃんのことなんじゃ…

最近私と翔くん含めて4人でいることが多いけど、気を遣って私たちを2人にさせてくれることもあって、そんな時は向こうも2人でいるわけだから…

もしかしたら、そういうのを茉奈ちゃんは知ってて、気になってるのかもしれない。

うわぁ…こういう時ってどうしたらいいんだろう。

七海ちゃんは倉岡くんのこと気になってるから2人で話せるの嬉しいだろうし、でも茉奈ちゃんはそういうのよく思わないだろうし。

こういう時、友達として私は……

茉奈「あ、優里ちゃんだ」

考え込んでると、不意に茉奈ちゃんがそう呟いた。